コラム

腰痛緩和におすすめなストレッチやエクササイズを紹介【理学療法士が監修】

もはや国民病の代表格とも言ってもいいのが腰痛です。

腰痛を和らげようとマッサージや揉みほぐしを試してみるも、なかなか症状が軽減しないという経験をした方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、腰痛の症状を緩和させるために自分でも簡単に行えるストレッチやエクササイズについて解説します。記事の後半では動画も紹介しながら誰にでも行えるように解説しますので、参考になれば幸いです。

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この記事を監修した人
増本航太
VRTX編集部 | 理学療法士

この記事を監修した人
増本航太|理学療法士

西九州大学大学出身。大学卒業後は理学療法士として総合病院で勤務。NICU(新生児集中治療室)を含む救急医療から終末期までの幅広い疾患を経験。入院患者のリハビリを行っていく中で、退院後の生活の重要性を感じ、現在は整形外科のクリニックで外来のリハビリに携わる。

腰痛が起こる原因

腰痛には原因が明らかである「特異性腰痛」と原因が明らかではない「非特異腰痛」の2種類が存在します。

特異性腰痛には、痛みが強すぎたりやしびれを伴う場合が存在します。その際には「圧迫骨折」や「腰椎椎間板ヘルニア」など、医師による治療が必要な可能性もあるため注意が必要です。

一方「非特異性腰痛」は、画像所見と症状が一致しないことが多く、原因を究明しにくい点から治療方法も対症療法となりやすいため、慢性腰痛に移行しやすいと言われています。

しかし、全く対処法がないかというとそうではありません。姿勢の変化によって腰痛症状に変化がある場合には筋肉や関節に原因があることも多く、運動を行うことで改善できる可能性があります。代表的な姿勢の変化は以下の2つの姿勢です。

  1. 前屈(前かがみ)がつらい人
  2. 後屈(後ろに反る)がつらい人

それぞれ詳しく解説します。

前屈(前かがみ)がつらい人

前屈(前かがみ)がつらい人は、股関節の後方にあるハムストリングスの柔軟性低下や、背筋群の筋力低下が原因であることが多いです。

股関節の後方にあるハムストリングスが硬くなると、股関節が上手く動かずに背骨が代わりに大きく動いてしまい、腰部に負担がかかって痛みに繋がります。

また身体が前屈していくときに、背筋群がしっかりとブレーキをかけてくれる働きをすると、スムーズに前かがみを行うことが可能です。

しかし背筋群の筋力が低下していると、筋肉で動きを止めることが出来ず、椎間板や背骨周囲に存在する靭帯などに負担がかかるため腰痛を生み出してしまいます。

そのため前屈(前かがみ)がつらい人は、ハムストリングスの柔軟性や背筋群の筋力をチェックしてみましょう。

後屈(後ろに反る)がつらい人

後屈(後ろに反る)がつらい人は、股関節の前方にある腸腰筋や大腿直筋の柔軟性低下や、腹筋群の筋力低下が原因であることが多いです。

股関節の前方にある腸腰筋や大腿直筋が硬くなると、股関節が上手く動かずに背骨が代わりとなって反る動きを行うため、腰部に負担がかかって痛みに繋がります。

また身体が後屈していくときには、先ほどの前屈と反対で腹筋群のブレーキ作用が重要です。

腹筋群の筋力が低下していると、前屈のときと同様に筋肉で動きを止めることが出来ないため、背骨を繋いでいる椎間関節や神経に負担が生じて腰痛を生み出してしまいます。

そのため後屈(後ろに反る)がつらい人は、腸腰筋や大腿四頭筋の柔軟性や腹筋群の筋力をチェックしてみましょう。

腰痛緩和のために重要な筋肉

先程腰痛には筋肉の柔軟性や筋力が重要であることを解説しました。そこでここでは腰痛を和らげるに重要な4つの筋肉についてさらに詳しく解説します。

1.腹横筋

腹横筋は腹筋群のなかでも一番深層にあり、インナーマッスルのひとつとして脊柱を安定させる作用をもつ筋肉です。

腹横筋の重要な役割のひとつが、手や足が動く0コンマ数秒前に先行して収縮し、動作を行う直前に姿勢を安定させる作用です。

実際に体幹の筋活動と慢性腰痛に関する論文においても、慢性腰痛患者は、腹横筋の先行的な収縮が遅くなっていることで椎間関節や椎間板にストレスが生じて腰痛を生じるとも報告されています。

そのため、腹横筋の活動を高めていくことは腰痛の症状を和らげるのに重要であると言えます。

2.多裂筋

多裂筋は背骨に付着している小さな筋肉ですが、腰椎の部分が最も発達しており、腹横筋と共同して脊柱を安定させる作用がある筋肉です。

多裂筋は小さな筋肉であり、その働きは決して大きいものではありませんが、背骨の一つ一つを安定させているため、安定した姿勢を作るのに重要な役割を持っています。

多裂筋は、慢性腰痛患者において筋の萎縮や、筋肉内に脂肪が増える脂肪浸潤という変化が生じることが知られています。そのため多裂筋の機能を維持することは、腰痛症状を緩和させるのに重要な要素のひとつです。

3.腸腰筋、大腿直筋

腸腰筋と大腿直筋は股関節の前方に付着している筋肉です。どちらの筋肉も股関節を曲げる作用があり、大腿直筋は膝を伸ばす作用も持っています。

腸腰筋は腰椎から走行している大腰筋と腸骨筋の2つの筋肉から構成され、大腿直筋は太ももの前にある大腿四頭筋を構成する4つの筋肉の中の1つです。

 

腸腰筋と大腿直筋の柔軟性が低下すると骨盤が前傾し、元々前弯している腰椎がさらに前弯を強めてしまうことで、反り腰のような姿勢となり腰部にストレスがかかるようになります。

とくに後屈動作で問題となりやすい筋肉なので、後屈で痛みが出るときには股関節が伸展できるかをチェックしてみましょう。

4.ハムストリングス

ハムストリングスは大腿部の裏側にある筋肉で、膝を曲げる作用と、股関節を伸展させる作用を持つ筋肉です。

大腿二頭筋長頭、大腿二頭筋短頭、半膜様筋、半腱様筋の4つの筋肉から構成されています。

ハムストリングスの柔軟性が低下すると骨盤が後傾し、腰椎が後弯することで猫背のような姿勢になりやすく、背中にある筋肉や靭帯が常に伸ばされてストレスが生じます。

普段から猫背を気にしている方であれば、ハムストリングスの柔軟性が低下している可能性もあるためチェックしてみましょう。

腰痛を和らげるにはストレッチや筋トレが有効

腰痛の症状を軽減させるには、ストレッチや筋トレなどの運動療法を行うことが重要です。

腰痛の症状を和らげたいときに真っ先に思いつく対処法はマッサージかもしれませんが、マサージや揉みほぐしでは一時的に症状が軽減したとしても、またすぐに元に戻るケースが多いです。

実際に腰痛の治療方法についてまとめてある「腰痛診療ガイドライン」においても、特に慢性的に続いている腰痛に対しては運動療法は強く推奨される保存的治療の一つであると記されています。

また運動を続けていくことで気分もポジティブになりやすくなり、腰痛に対しても前向きな気持ちで向き合えるようにもなるため、腰痛の緩和に効果的です。

そのため腰痛を感じている方は安静に過ごすのではなく、ストレッチや筋トレなどを行って、運動を心がけるようにしましょう。

腰痛対策におすすめな筋トレ

腰痛の原因のひとつが体幹筋力の低下で、なかでも重要なのがインナーマッスルである腹横筋や多裂筋の活動です。

脊柱を安定させる腹横筋や多裂筋の活動が低下すると、腰部への負担が増大し、腰痛が出現する可能性が高くなってしまいます。特別な器具がなくても簡単にできるトレーニングを2つ紹介しますので、ぜひ行ってみてください。

1.ドローイン

ドローインは腹横筋を効率よく鍛えることができるトレーニングです。腹筋運動を鍛える運動といえば、上体起こしのようなトレーニングを思い浮かべるかもしれません。

しかし上体起こしの動きだと、腹直筋や外腹斜筋といった表層にある筋肉がメインで働き、インナーマッスルである腹横筋への刺激が少なくなってしまいます。

そのため腹横筋の活動をメインで高めていくには、ドローインのような低負荷のトレーニングを行う必要があるのです。

やり方

  1. 足を肩幅に開き、膝を立てて仰向けに寝る
  2. 腰の位置とおへそにタオルを置く
  3. ゆっくり息を吐きながら、おへそを背中に近づけるイメージでお腹を凹ませる
  4. 4カウントでお腹を凹ませて、ゆっくりと戻していく
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増本航太

理学療法士

◉ ポイント:踵の位置が遠くなると腰が反りやすくなるので注意しましょう。上半身や両脚に力が入らないようにしましょう。

2.プランク

ドローインで腹横筋の活動を高めた後に、さらなる体幹全体の強化を行っていくときに最適なエクササイズがプランクです。

日常生活の中では歩行運動やしゃがみ込み運動など、様々な動きを行う必要がありますが、そのときに体幹がぶれていると腰痛が出現する可能性は高くなります。

それほど体幹を意識しなくても歩くことは可能ですが、重たい物をもつときにはお腹に力が入らなければ難しいでしょう。

そのため、ドローインのような低負荷のトレーニングと、プランクのような少し負荷を上げたトレーニングの両方を行って、負荷がかかる動作にも耐えられる体幹を作る必要があります。

やり方

  1. 1うつ伏せの姿勢で両肘とつま先を床につける
  2. 腰とお尻を浮かして、頭から足までがまっすぐになるように力を入れる
  3. 2の姿勢のまま30秒キープする
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増本航太

理学療法士

◉ポイント:お尻の位置は上げすぎず下げすぎず、お腹とお尻に力をいれてキープしましょう。

腰痛を和らげるためのストレッチ方法

腰痛の症状を和らげる3つのストレッチとエクササイズを紹介します。

動画の中ではチューブを使用して説明していますが、持っていない方も動きを取り入れるだけでも効果が見込めるため、ぜひ取り組んでみてください。

1.もも前(腸腰筋、大腿四頭筋)ストレッチ

やり方

  1. 床に座って伸ばしたい足にバンドを引っ掛ける
  2. 横向きに寝て、バンドを後ろから肩に担ぐようにして持つ
  3. バンドを前方に引っ張って30秒キープ
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増本航太

理学療法士

◉ポイント:バンドを引っかけたときに、バンドを掛けた足の膝が後ろにいくようにしましょう。足は開かないようにしておきましょう。

2. もも裏(ハムストリングス)ストレッチ

やり方

  1. 座って足を曲げた状態で、つま先にバンドを引っ掛ける
  2. バンドを腰の後ろに通して、もう片方も同じつま先に引っ掛ける
  3. バンドをつま先に引っ掛けたまま膝を伸ばす
  4. 前屈して30秒キープする
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増本航太

理学療法士

◉ポイント:体を倒してしっかりもも裏が伸びているようにしましょう。バンドは背骨よりも、下の方の腰骨に当たるようにしましょう。

3.脊柱の可動域(モビリティ)を出すエクササイズ

エクササイズ①ロールアップアンドダウン(0:23~)

やり方

  1. ドアアンカーとバンドを用意する
  2. ドアアンカーは固定できるところに引っ掛けて、長座でバンドを胸の前で持つ
  3. 一定のスピードで吐きながら、尾底骨から1つずつ床につけていく
  4. バンドを引っ張りながら、背骨を上から順番に床から離していく

自宅での筋トレやストレッチにはVRTXバンドが最適

自重トレーニングでも十分な効果が見込めますが、効率よくトレーニングやストレッチを行うには、器具に頼ることもおすすめの方法です。

なかでも動画のなかでも紹介したVRTXバンドは、従来のトレーニングチューブの課題であったゴムの耐久性が改善されており、すぐに切れることはなく安全性が高いチューブです。そのため初心者でも安心して使用でき、快適なトレーニングが可能です。

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米特許取得の新感覚素材を採用。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。

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また、VRTXバンドは7段階の強度(1キロから91キロまで)を提供しています。初心者の方でも適切な負荷でトレーニングができ、進捗に合わせて徐々に強度を上げることができます。

速く筋肉を鍛えて腰痛を改善させたいのに、ジムに行く時間がなく、自宅やオフィスでのトレーニングが中心になる方は、ぜひ検討してみてください。

チューブを使うときの注意点

チューブを使用することで効果的な運動が行えますが、注意点が2つあります。

まず1つ目は自分の負荷にあったチューブを使用するという点です。ダンベルと一緒で、重すぎても軽すぎても効果的なトレーニングとはなりにくいので、可能であれば複数の硬さを試してみるとよいでしょう。

つぎに2つ目はチューブの破損に注意することです。常に素材も進化していますが、それでも時間の経過とともに劣化は免れません。トレーニングの前後にはチューブの状態をチェックするようにしましょう。

まとめ

腰痛の症状を緩和させるためのストレッチやトレーニング方法について紹介させていただきました。

腰痛が続くと家事や仕事に支障をきたして、生活にとても悪影響がでてしまいます。そんな腰痛に対しても決して諦めることなく、自分で原因となりやすい筋肉にアプローチすることで症状を和らげることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。

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