コラム

上腕二頭筋を発達させる重要テクニック8選!効果が高い筋トレ種目も紹介

ボディビルダーのような「高く盛り上がった上腕二頭筋」を作るには、筋肉の収縮力を高める筋トレを行う必要があります。いくら筋トレを行っていても、ターゲットの筋肉がしっかりと収縮していなければ、負荷を十分に受け止められず、なかなか筋肉は発達しません。

今回は、上腕二頭筋を発達させる重要テクニックを解説します。鍛え方のコツがわかれば、上腕二頭筋の収縮力が高まり、驚くほど筋肉の反応が良くなります。また、筋肥大効果が高い上腕二頭筋の筋トレ種目も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

上腕二頭筋(力こぶの筋肉)の基本原理を知ろう!

筋トレのフォームとは、ターゲットとなる筋肉の収縮力を、より高められるフォームでなければなりません。筋肉の収縮力とは、筋肉が一度の収縮で発揮できる力です。つまり、筋肉の収縮力が高まれば、筋肉はより大きな力を発揮でき、より大きな負荷を受け止められます。その結果、一度に多くの筋線維が破壊され、筋肉の発達が促されるのです。

上腕二頭筋は、腕を曲げるにしたがって筋肉の収縮力が高まり、発揮できる力も強まっていきます。そして、腕を最も曲げた位置がマッスルポジション(筋肉が最も大きな力を発揮できる位置)です。したがって、上腕二頭筋を発達させるには、腕を曲げた位置で頑張り、筋肉にかかる負荷をしっかりと受け止めなければなりません。

逆に、腕を完全に伸ばし切った位置では、上腕二頭筋は力を発揮できなくなります。そのため、腕を伸ばし切った位置で頑張っても、上腕二頭筋は発達しません。筋肉を発達させるには、頑張るべき所で頑張り、耐えるべき所で耐えることが大切なのです。

上腕二頭筋を発達させる重要テクニック8選!

それでは、上腕二頭筋を発達させる重要テクニックを解説します。初心者〜上級者まで対応した8つのテクニックがありますので、ぜひ実践してみてください。

1. 最大筋収縮位置でキープ

上腕二頭筋を発達させるには、最大筋収縮位置で2〜3秒キープする必要があります。上腕二頭筋の最大筋収縮位置は、腕を曲げた位置です。最大筋収縮位置では、筋肉の収縮がピークとなり、筋肉が最も大きな力を発揮します。

つまり、上腕二頭筋が最も大きな負荷を受け止められる位置なのです。ただし、負荷を最大限に受け止めるには、最大筋収縮を2〜3秒キープしなければなりません。ココが上腕二頭筋を発達させる一番の頑張り所です。

2. ゆっくりじわじわ下ろす

バーベルやダンベルを下ろす際には、ゆっくりじわじわ下ろした方が、筋肉への刺激が強まります。筋肉が縮みながら力を発揮する動きをコンセントリック収縮と呼び、筋肉が伸ばされながら力を発揮する動きをエキセントリック収縮と呼びます。最大筋収縮位置でのキープはコンセントリック収縮ですが、エキセントリック収縮も利用した方がより効果的です。上腕二頭筋を鍛える際は、力強く上げてトップでキープし、ゆっくり下ろしましょう。

3. 腕を伸ばし切らない

バーベルやダンベルを下ろす動作(エキセントリック収縮)では、腕を伸ばし切らないようにしましょう。

腕を完全に伸ばし切った位置では、上腕二頭筋の収縮力はゼロとなり、力を全く発揮できません。そのため、そこでいくら頑張っても、上腕二頭筋は発達しないのです。しかも、筋肉がゆるんだ状態から急に大きな負荷が加わると、筋肉の代わりに関節や腱で受け止めざるを得ない状況となり、怪我を誘発しやすくなります。

4. 肘ではなく肩を支点とする

スタンディングバーベルカールなど、肘をベンチに付けずに行う種目では、肘ではなく肩を支点とした動作を行いましょう。肘を体側で固定したままカール動作を行うと、フィニッシュでの上腕二頭筋の収縮力を高めづらいのです。カールしながら肘を前方に移動させ、肘を体の前に少し出した状態でフィニッシュした方が、上腕二頭筋の収縮力が強まります。筋トレを行う際は、筋肉の収縮力をより高められるフォームを追求することが大切です。

5. 腕を曲げながらアゴを引く

カール動作を行う際は、腕を曲げながらアゴを引きましょう。腕を曲げながらアゴを引くと、頸反射(けいはんしゃ)により、上腕二頭筋の収縮が強まります。頸反射とは、頭部の動きに合わせて反射的に手足の筋肉が緊張することです。腕を曲げながらアゴを引くと、連動して上背部が丸まるため、自然と上腕二頭筋に力が入りやすくなります。

6. 手首は少し曲げたまま動作する

カール動作を行う際は、手首を少し曲げたまま動作を行いましょう。手首を少し曲げておくことで、高重量を保持しやすくなり、手首へのストレスも軽減できます。手首を巻き込むようにしてカールしてしまうと、前腕への刺激が強まり、上腕二頭筋に効きづらくなります。また、手首が反ってしまうと、手首に無理な負担がかかるので注意してください。

7. 適切な 反動を使用する

一般的には反動はNGとされています。しかし、適切な反動を使うことで、ステッキングポイント(動作が最も困難となるポイント)を通過しやすくなり、より高重量を最大筋収縮位置へと運べるのです。初動で反動を使用し、スティッキングポイントを通過したら、上体を少し前傾させましょう。反動を使ったとしても、それによって最大筋収縮位置でより大きな負荷を受けられれば、筋肉の発達にプラスとなります。

8. 長頭 と短頭を分けて負荷を集中させる

上腕二頭筋は「長頭」と「短頭」で構成されています。長頭は外側の筋肉で、短頭は内側の筋肉です。長頭が発達すると、上腕二頭筋全体が太く見えるようになり、短頭が発達すると、力こぶが高く盛り上がってきます。初心者の段階では分けて考える必要はありませんが、中上級者が更なる発達を目指す場合には、長頭と短頭を分けて種目を選び、それぞれにフォーカスした筋トレを行った方が、より高い効果を期待できます。

【初心者用】上腕二頭筋の筋トレ種目3選

初心者用の上腕二頭筋の筋トレ種目を紹介します。具体的には下記の3種目です。

1. スタンディングバーベルカール(上腕二頭筋全体)

【動作ポイント】

  • 腕を曲げながらアゴを引く
  • カールしながら肘を少し前に出す
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
2. スタンディングダンベルカール(上腕二頭筋全体)

【動作ポイント】

  • 手首を回外させながら上げていく
  • カールしながら肘を少し前に出す
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
3. スタンディングケーブルカール(上腕二頭筋全体)

【動作ポイント】

  • ケーブルから少し離れた位置に立つ
  • 肘は体側よりも少し前に出しておく
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす

【初心者用】上腕二頭筋の筋トレプログラム例

初心者の段階では、上腕二頭筋全体を鍛える種目を1つ選び、3セットを目安に行うようにしましょう。頻度は2〜3日おきに週2回が効果的です。プログラムの組み方は下記の通り。

  • 1セット目 : 軽い重量 × 15~20回(ウォームアップ)
  • 2セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)
  • 3セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)

セット間のインターバルは1分を目安に行ってください。なお、2セット目で10回以上できた場合には、3セット目も同じ重量で行ってOKです。2セット目で9回以下しかできなかった場合には、3セット目は少し軽くして行いましょう。

【中上級者用】上腕二頭筋の筋トレ種目5選

中上級者用の筋トレ種目を紹介します。具体的には下記の5種目です。

1. ダンベルハンマーカール(長頭)

【動作のポイント】

  • 親指側を強く握り込むようにする
  • 少し内側に向けて上げていく
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
2. ケーブルハンマーカール(長頭)

【動作のポイント】

  • 手幅を狭くしてロープを握る
  • 肘を少し開いた状態で引く
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
3. インクラインダンベルカール(短頭)

【動作ポイント】

  • ベンチの角度を45度くらいに設定する
  • ダンベルは少し内側に向けて上げていく
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
4. プリチャーベンチカール(短頭)

【動作ポイント】

  • 片腕ずつ行い意識を集中させる
  • 小指を巻き込むようにカールする
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす
5. コンセントレーションカール(短頭)

【動作ポイント】

  • 片腕ずつ行い意識を集中させる
  • 肘の位置を動かさずにカールする
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • ゆっくりじわじわ下ろす

【中上級者用】上腕二頭筋の筋トレプログラム例

中上級者(筋トレ経験が6ヶ月以上)は、上腕二頭筋全体用1種目・長頭用1種目・短頭用1種目の合計3種目を選び、各2〜3セットを目安に行うと良いでしょう。頻度は2〜3日おきに週2回が効果的です。プログラムの組み方は下記の通り。

1.スタンディングバーベルカール
  • 1セット目 : 軽い重量 × 15~20回(ウォームアップ)
  • 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
  • 3セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
2.インクラインダンベルカール
  • 1セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
  • 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
3.ケーブルハンマーカール
    • 1セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
    • 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)

    セット間のインターバルは30秒〜1分を目安に行ってください。バーベル・ダンベル・ケーブルを組み合わせることで、刺激に変化をつけられます。

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    まとめ

    上腕二頭筋を発達させるには、筋肉の収縮力を高めなければなりません。そのためには、最大筋収縮位置で負荷をしっかりと受け止められる筋トレが必要です。

    また、中上級者が上腕二頭筋の更なる発達を目指すには、適切な反動の使用や、長頭・短頭に分けて鍛えるテクニックなども必要となってきます。ぜひ当コラムで紹介したテクニックや筋トレ種目を参考にして、高く盛り上がったカッコいい上腕二頭筋を手に入れてください!

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