コラム

自宅で手軽にできるインナーマッスルの鍛え方5選を紹介!

「最近、体が思い通りに動かなくなってきた…」と感じることはありませんか?

もしかしたら、インナーマッスルが衰えてきているのかもしれません。インナーマッスルは、体の動きをスムーズにするための重要な筋肉です。しかし、何も手を打たなければ、20代をピークに年1%ずつ低下していくと言われています。そのため、特に中高年の方は、体を動かしにくいと感じたら、先延ばしせずに早めの対策が必要です。

そこで今回は、自宅で手軽にできるインナーマッスルの鍛え方を紹介します。また、体に優しいトレーニングチューブを使った鍛え方も解説しますので、ぜひ参考にしてください。インナーマッスルを強化して、生涯にわたり動きやすい体を維持していきましょう!

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

インナーマッスルとは?

インナーマッスルとは、普通の筋トレで鍛えられる表層部の筋肉(アウターマッスル)ではなく、体の深層部に位置している小さな筋肉。

肩関節やお腹のまわり、下半身など、体の様々なところに存在しています。体の表面にないため、目で見ることはできませんが、関節の動きを細かく微修正して、正しい姿勢の保持やバランスを取る役割があり、体の様々な動きに密接に関わっています。

そのため、野球やサッカー、陸上など、あらゆる競技のアスリートたちがインナーマッスルのトレーニングに取り組み、競技パフォーマンスの向上に役立てているのです。また、一般にも広く浸透してきており、多くの人たちがインナーマッスルを鍛えることで、体の障害を改善したり、健康な体づくりに励んだりしています。

代表的なインナーマッスル

では、体の主なインナーマッスルを紹介します。具体的には下記の5種。体の基本的な動きを向上させるには、まずは、これらの筋肉を強化することが大切です。

 1. 腹横筋(ふくおうきん)

腹横筋は、お腹の最も深層部にあり、腹腔(内臓が収まっている空間)のまわりをコルセットのように覆っている筋肉。体幹を安定させる働きがあり、手足と体幹の協調した動きに大きく関わっています

また、腹横筋が強化されると、腹圧(腹腔内の圧力)が高まると共に、腹部がまわりから締め付けられ引き締まってきます。

 2. 内腹斜筋(ないふくしゃきん)

内腹斜筋は、脇腹の深層部にある筋肉。主に、上体をひねる働き(体幹回旋)、横に曲げる働き(体幹屈曲)をしています。特に「体幹回旋」は、日常生活でもよく行われる重要な動きであり、内腹斜筋が強化されることで、スムーズに体幹を回せるようになるのです。

また、腹部がサイドから押し込まれ、ウエストのくびれが形成されます。 

3. 回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)

回旋筋腱板は、肩の深層部にある筋肉で、肩甲下筋(けんこうかきん)・棘上筋(きょくじょうきん)・棘下筋(きょくかきん)・小円筋で構成されています。

そして、肩関節の様々な動きに関与し、動作を安定させる大切な働きをしているのです。なお、回旋筋腱板は「ローテーターカフ」とも呼ばれています

 4. 腸腰筋(ちょうようきん)

腸腰筋とは、背骨から太ももの付け根にかけて左右対称に付着している筋肉群で、腸骨筋(ちょうこつきん)・大腰筋(だいようきん)で構成されています。

た、上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉であり、太ももを引き上げる動作(股関節屈曲)や、正しい姿勢を維持する際の骨盤の前傾に大きく関わっています。

 5. 深層外旋六筋(しんそうがいせんろっきん)

深層外旋六筋とは、お尻の深層部にある筋肉群で、大腿方形筋(だいたいほうけいきん)・梨状筋(りじょうきん)・内閉鎖筋(ないへいさきん)・外閉鎖筋(がいへいさきん)・上双子筋(じょうそうしきん)・下双子筋(かそうしきん)で構成されています。

主に、股関節を体の外側に向かって回転させる時に使われます。

インナーマッスルを鍛えるメリット

続いて、インナーマッスルを鍛えるメリットを紹介します。具体的には下記の4点です。

 1. 基礎代謝が上がり太りにくくなる

インナーマッスルが強化されると、内臓が正常な位置に収まり動きが活発になるため、基礎代謝が上がり太りにくくなってきます。一般的には、筋肉量が多い人ほど基礎代謝が上がりやすいとされています。しかし、体の各組織が占める基礎代謝量の割合を見てみると、筋肉22%・肝臓21%・脳20%・心臓9%・腎臓8%・脂肪2%となっています。

つまり、肝臓や腎臓など内臓全体として見た場合、筋肉よりも内臓が占める基礎代謝量の割合の方が大きくなっているのです。したがって、基礎代謝を上げるには、筋肉量を増やすと共に、インナーマッスルを鍛えて内臓の働きを活発にすることも大切になってきます。

 2. 姿勢がよくなる

インナーマッスルが強化されると、腹筋と背筋の筋力バランスが整い、腹圧も高まるため、背骨が真っ直ぐに伸ばされます。すると、骨盤が正しい位置に戻され、姿勢がよくなるのです。

人間には「背中が丸まりやすい」という骨格的な特徴があります。特に、デスクワークを長時間続けていると、知らず知らずの内に背中が丸まり猫背になってきます。こうした悪い姿勢の改善に効果的なのがインナーマッスルのトレーニングなのです。 

3. 肩こり・腰痛が改善される

インナーマッスルが強化されると姿勢がよくなり、肩こりや腰痛の改善が期待できます。パソコンに向かう時間が長い人ほど肩こりになりやすいのですが、原因は「姿勢の悪さ」。悪い姿勢のままキーボードを打っているので、肘が持ち上がり、肩に不必要な力が入るため、持続的な緊張が生じてしまうのです。

また、次第に背中が丸まり猫背になってきてしまうため、腰への負担も大きくなり、腰痛を引き起こしやすくもなります。肩こり・腰痛を改善するには、正しい姿勢を維持することが大切であり、そのための対策として、インナーマッスルトレーニングが有効なのです。

 4. 大きな筋力を発揮しやすくなる

インナーマッスルが強化されると、体幹が安定し、大きな筋力を発揮しやすくなります。大きな筋力を発揮するには、筋肉で生み出された筋力が、効率よく末端の手足へと伝わる必要があります。そのためには、手足と体幹が協調して動かなければなりません。しかし、体の軸である体幹がグラグラしていたのでは、筋肉で生み出された筋力が末端の手足にスムーズに伝わらず、大きな筋力を発揮しづらくなってしまうのです。

筋力アップの主役となるのは、体の表層部に位置している「アウターマッスル」であり、高負荷でアウターマッスルを鍛えることで、より大きな筋力を手に入れることができます。インナーマッスルの役割とは、アウターマッスルで生み出された大きな筋力を、スムーズに発揮するためのサポートをすることなのです。

インナーマッスルは軽めの負荷で鍛えよう!

インナーマッスルは持久力が高く、柔軟性もあって疲れにくい筋肉です。そのため、軽めの負荷で回数を多く行うようにした方が、刺激しやすくなります。

目安としては、最大筋力の60%以下の負荷(20回以上繰り返せる負荷)を用いるとよいでしょう。また、反復するのではなく、正しい姿勢を20〜30秒程度キープするトレーニングも効果的です。

ヨガやピラティスなどの自重でポーズを取るエクササイズでも、インナーマッスルが鍛えられます。ただし、インナーマッスルは体の奥深くにあるため、収縮を意識しづらくなります。そのため、意識しなくても働くように、正しいフォームを維持することが大切です。

インナーマッスルの鍛え方「おすすめ5選」

それでは、インナーマッスルの効果的な鍛え方を見ていきましょう。先程ご紹介した5種のインナーマッスルについて、それぞれ1本ずつ動画を紹介しますので、まずは、自分がやりやすそうな種目を選び、週3日を目安に行ってみるとよいでしょう。

 1. 腹横筋の鍛え方(プランク)

【ポイントと注意点】

  • 体全体が一直線になるよう意識する。特にお尻が上下しがちなので注意。
  • 姿勢を作ったら、ヘソを背中に押し込むような感覚で腹を締め、そのままキープ。
 2. 内腹斜筋の鍛え方(サイドプランク) 

【ポイントと注意点】

  • 腰をできるだけ高くし、体全体が一直線になるよう意識する。
  • 片方の肘から先と足だけで体を支える。下腿部が床につかないように注意。
 3. 回旋筋腱板の鍛え方

(0:00~2:51)

【ポイントと注意点】

  • どの運動を行う際にも、背筋を伸ばし、肩に無理に力を入れないようにする。
  • 適切な可動範囲で行う。可動域を広げ過ぎてしまうと効果が下がるので注意。
 4. 腸腰筋の鍛え方

【ポイントと注意点】

  • もも上げ : 膝を上げ過ぎてしまうと効果が下がるので注意。
  • ランジ : 胸を張って上体を立て、お尻に力を入れながらキープ。
 5. 深層外旋六筋の鍛え方

(0:00~1:26)

【ポイントと注意点】

  • クラムシェル : 体を横に向けたまま、脚だけを動かすようにする。
  • アブダクター : 脚を伸ばしたまま、骨盤よりも少し高く上げる。
  • ヒップリフト : お尻を上げた時に、お尻に力を入れキュッと締める。
  • フロッグリフト : お腹に力を入れ、腰が反り過ぎないよう注意。

トレーニングチューブを使ったインナーマッスルの鍛え方

続いて、トレーニングチューブを使ったインナーマッスルの鍛え方を紹介します。トレーニングチューブを活用することで、関節に無理なく負荷をかけられるので、インナーマッスルトレーニングの負荷を高めたい場合におすすめです。

1. 肩関節のインナーマッスル活性化

【ポイントと注意点】

  • エルボーウォーク(0:40〜) :  手首が肘の内側に入らないように注意。
  • 肩関節ドローイン(1:11〜):  腕を伸ばし、肩甲骨の動きを意識しながら行う。
  • 肩関節外旋トレーニング(1:51〜):肘を中心に動かし、 肩を後ろに引こうとしない。
  • リバースフロー(2:17〜): 腕をトップの位置でピタッと止めるよう意識する。
2. バードドッグ

【ポイントと注意点】

  • 脚を伸ばした時に、踵がお尻よりも高くなるよう意識する。
  • 手足を伸ばした状態で2〜3秒キープすると効果が高まる。
  • 反復するのではなく、20〜30秒キープ×2〜3セットで行ってもOK。
 3. トランクエクステンション

【ポイントと注意点】

  • 体を開く時に、腰の位置が下がらないように注意する。
  • 体を開いた状態で2〜3秒キープすると効果が高まる。
  • 反復するのではなく、20〜30秒キープ×2〜3セットで行ってもOK。
 4. ニーアップエクステンション

【ポイントと注意点】

  • 脚をゆっくり下ろすようにすると、お腹に効きやすくなる。
  • 膝を上げ過ぎてしまうと効果が下がるので注意する。
 5. ヒップスラスト

【ポイントと注意点】

  • お尻を上げた時に、お尻に力を入れキュッと締めるよう意識する。
  • お尻を上げた状態で2〜3秒キープすると効果が高まる。
  • 反復するのではなく、20〜30秒キープ×2〜3セットで行ってもOK。

まとめ

インナーマッスルは、体のスムーズな動きを維持していくために欠かせない筋肉です。体が動かしにくいと感じたまま放っておくと、インナーマッスルはどんどん低下し、体もますます動きにくくなってきます。インナーマッスルの重要性がわかったら、あとは実践あるのみです!

インナーマッスルは何歳からでも強化できます。トレーニングをすれば、2~3ヶ月後には、体の運動機能が高められるでしょう。ぜひインナーマッスルを鍛えて、生涯にわたって動ける体を維持してください!

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大久保孝一

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。