広背筋を発達させる筋トレ重要テクニック8選!広くて分厚い背中を作る筋トレ種目6選も紹介
広くて分厚い背中を作るには、広背筋の筋トレが欠かせません。背中にはさまざまな筋肉がありますが、広背筋は、背中をたくましく見せる上で最も重要な筋肉なのです。
しかし、背面にあってトレーニング中に意識しづらいため、鍛えにくい筋肉でもあります。特に初期の段階では、うまく効かせられない人も多いでしょう。
そこで今回は、広背筋にスポットを当て、効果的な筋トレのやり方を解説します。広背筋のおすすめ筋トレ種目や、広背筋を発達させる重要テクニックなどを紹介しますので、広くて分厚い背中を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。
広背筋とは?
広背筋とは、その名の通り広い背中の筋肉。脇の下から腰部にかけて広がり、僧帽筋や大円筋、脊柱起立筋らと共に、背中の筋肉群を構成しています。広背筋は、体の中で最も表面積が大きい筋肉ですが、薄っぺらいので、筋体積としては大胸筋や三角筋の方が上です。
広背筋には、肩関節の動きをコントロールし、主に上腕を引く「プル系」の働きがあります。筋トレ時におけるプル系の主な動作方向は、下記の3パターンです。
- 肩関節の水平外転 : 上腕を前方から横向きに後方へ引く
- 肩関節の内転 : 上腕を上方から横向きに下方へ引く
- 肩関節の伸展 : 上腕を上方から縦向きに下方へ引く
広背筋が発達すると、水泳選手のような逆三角形のシルエットが形成されます。また、背中の厚みも増し、重厚感のある後ろ姿を演出できるでしょう。背中は、男らしさをアピールできる絶好の部位。そして、広くて分厚い背中の主役が「広背筋」なのです。
広くて分厚い背中を作る筋トレ種目6選
広背筋の筋トレ種目は、ロウイング種目・プルダウン種目に分けられます。
- ロウイング種目 : 前方から後方へ引く種目で、広背筋に厚みをつけるのに効果的
- プルダウン種目 : 上方から下方へ引く種目で、広背筋に広がりをつけるのに効果的
そして、広くて分厚い背中を作るには、ロウイング種目とプルダウン種目を組み合わせるのがポイントです。今回は、ロウイング系3種目・プルダウン系3種目を紹介します。
1. ベントオーバーロウイング
【動作のポイント】
- 肩幅よりも少し狭い手幅でバーベルを握る
- 上体を前傾させ水平な状態にする(1 : 47~)
- バーをみぞおち辺りに引きつける
- 肘をしっかり後ろへ引くのがポイント
- 背中が丸まって目線が下がるのはNG
2. ワンハンドダンベルロウイング
【動作のポイント】
- 胸を張って肩甲骨を立てるイメージで構える
- 目線は正面ではなく少し下を見る
- 肘ではなく肩から上げるイメージで引く
- 斜め後ろへ上げていくイメージで引く
- 重い重量で無理やりやるのはNG
3. シーテッドケーブルロウイング
【動作のポイント】
- 背筋を真っ直ぐにして構える
- ハンドルをおへそ辺りに引きつける
- 胸を張ることで僧帽筋も鍛えられる
- 肘・脇を開かないように注意する
- 背中が丸まって目線が下がるのはNG
4. ラットマシンプルダウン
【動作のポイント】
- 肩幅よりも少し広い手幅でバーを握る
- 小指側で握るイメージが大切
- スタート時は肘が体側よりも前にある
- バーを鎖骨の少し下辺りに引きつける
- 体を少し後ろに反らすと効きやすい
5. リバースグリッププルダウン
【動作のポイント】
- 逆手で行うと広背筋下部への刺激が強まる
- バーをみぞおち辺りに引きつける
- 体を斜め45度くらいまで倒すイメージ
- 背中か丸まらないように注意する
- 首・肩まわりに力を入れてしまうのもNG
6. クローズグリッププルダウン
【動作のポイント】
- 広背筋の中部・下部への刺激が強まる
- 手のひらが向き合うグリップを使用する
- 体を少し後傾させ胸の下部に引きつける
- 肘・脇を開かないように注意する
- 体を倒し過ぎる・勢いをつけ過ぎるのもNG
広背筋を発達させる重要テクニック8選
続いて、広背筋を発達させる重要テクニックを解説します。広背筋は自分で見ることができないため、大胸筋や三角筋に比べて鍛えるのが難しい筋肉です。ここでは、必須の基本テクニックはもちろん、プロしか知らない裏技テクニックも紹介しますので、お見逃しなく!
1. 背中を反らしてアーチを作る
ローイング種目・プルダウン種目とも、広背筋に効かせるためには、背中にアーチを作れるかどうかが大きなポイントです。スタート時に、胸を大きく張って背中をアーチ状にし、動作中も背中のアーチが緩まないようにします。こうすると、バーを引いたときに広背筋の収縮が強まり、より大きな筋力を発揮できるのです。
広背筋を発達させるには、いかにこのアーチを作れるかということが一番のカギとなります。背中が丸まってしまうと効果が半減してしまうので注意してください。
2. バーを引きながら息を吸い、戻しながら吐く
広背筋が大きな筋力を発揮するには、脊柱起立筋(背骨まわりの筋肉)が緊張し安定していなければなりません。脊柱起立筋とは、背面から体幹を支える重要な働きをしている筋肉です。そして、大きく息を吸い込んだときに、腹圧の上昇と共に緊張し安定します。
つまり、ベントオーバーロウイングやラットマシンプルダウンにおいては、バーを引きながら息を吸うことで、脊柱起立筋が安定し、広背筋が大きな筋力を発揮しやすくなるのです。また、腹圧が高まることで腰椎も安定するため、腰痛の予防効果も期待できます。
3. 上体を固定して垂直に引く(ローイング種目)
ベントオーバーロウイングでは、背中のアーチを作った上で、上体を水平に固定したまま、バーベルを垂直に引き上げるのがポイントです。重力は真下に向かって垂直にかかります。よって、上体に対してバーベルを垂直に引き上げた方が、重力に対する抵抗が強まり、広背筋全体に大きな負荷をかけやすくなるのです。
また、膝や腰で反動をつけずに、腕の力だけで引き上げるようにしてください。ベントオーバーロウイングでは、上腕を後ろに引くことが、広背筋を収縮させる唯一の手段。よって、腕の力だけで引くようにした方が効果的なのです。反動をつけて腕以外の力も使ってしまうと、その分、広背筋への刺激が入りにくくなるので注意しましょう。
4. 肘を体側よりも後方へ引く(ローイング種目)
ベントオーハーロウイングでは、肘を体側よりも後方へ引くことで広背筋の収縮が強まります。そのため、肘の引きが浅いと、広背筋が十分に収縮せず、しっかりと負荷を受け止められないのです。
広背筋の収縮を強めるには、動作中に上体が起きないよう固定し、腕でバーベルを垂直に引いてください。そして、肘を体側よりもできるだけ後方に引いた位置で、しっかりと負荷を受け止められるよう頑張りましょう。
5. 肘は前から後ろに引く(プルダウン種目)
ラットマシンプルダウンでは、バーを引くとき、肘は体側に沿って上から下へ移動すると思われがちですが、広背筋の収縮を強めるには、肘は前から後ろへ移動させなければなりません。スタート時、肘は体側の前に位置し、そこから背中に大きなアーチを作りながら、胸の上部を目指してバーを引きます。そしてフィニッシュでは、肘ができるだけ後ろに引かれた状態になるのです。バーを戻すときは、肘を前に出すように戻していきます。
6. 最大筋収縮位置で2~3秒キープする
ロウイング種目・プルダウン種目とも、広背筋の最大筋収縮位置は、肘を体側よりも後方に引いた位置です。したがって、広背筋が大きな負荷を受けるには、その位置まで負荷を運び、しっかりと受け止めなければなりません。
ただし、最大筋収縮位置で負荷を受け止めるには、すぐに戻さずに、2〜3秒キープする必要があります。じっと耐えながら静止状態を維持することで、広背筋が負荷を最大限に受け止められるのです。
7. ゆっくりとバーを戻す
最大筋収縮位置で2〜3秒キープしたら、ゆっくりとバーをもどしましょう。筋肉の伸展時にも負荷をじわじわかけることで、筋肉は持続的に力を出し続けます。すると、筋内圧が高まり血流が制限されるため、筋肉にとって過酷な環境となり、効かせやすくなるのです。
ただし、筋肉が伸び切ってしまうと全く力を発揮できなくなるため、バーを戻す際には、肘が完全に伸び切る手前で切り返すようにしてください。すると、動作中の筋肉の緊張が維持され、より強いパンプアップ、バーニングにつながるのです。
8. 重さよりもフォーム・効きを重視する
広背筋の筋トレを行う際は、重さよりもフォーム・効きを重視してください。重さにこだわるあまりフォームが崩れてしまうと、広背筋を的確に刺激できません。いくら高重量を使っていても、負荷を最大筋収縮位置まで運び、そこでしっかりと受け止められないと、ただ重りを振り回しているだけになってしまうのです。
もし、バーを最大筋収縮位置まで引くことはできても、全くキープさせられない場合には、少し軽くして、2〜3秒キープしながら繰り返せる重量にしましょう。もちろん、動作は無反動が基本です。特にロウイング種目の場合、反動を使って高重量を無理やり引くようなフォームは、腰痛などの原因にもなりやすいので注意してください。
広背筋の筋トレプログラム例
それでは、広背筋の筋トレプログラム例を紹介します。初心者用と中上級者用に分けてありますので、自分のレベルに合わせて選択してください。初期段階での頻度は、2〜3日おきに週2回が目安です。たとえば、月・木や火・金の組み合わせとなります。
初心者用
- ラットマシンプルダウン
- 1セット目 : 軽い負荷 × 15~20回(ウォームアップ)
- 2セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)
- 3セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)
- ベントオーバーロウイング
- 1セット目 : 軽い負荷 × 15~20回(ウォームアップ)
- 2セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)
- 3セット目 : 最大筋力の70~80% × 10~15回(限界数)
初期の段階では、ラットマシンプルダウン・ベントオーバーロウイングの2種目をマスターすることが大切です。正しいフォームを心がけ、広背筋に効いている感覚をつかむようにしてください。2種目で合計6〜8セットを目安にしましょう。
中上級者用
- ラットマシンプルダウン
- 1セット目 : 軽い負荷 × 15~20回(ウォームアップ)
- 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- 3セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- クローズグリッププルダウン
- 1セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- ベントオーバーロウイング
- 1セット目 : 軽い負荷 × 15~20回(ウォームアップ)
- 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- シーテッドケーブルロウイング
- 1セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
- 2セット目 : 最大筋力の75~85% × 8~12回(限界数)
中上級者は、3〜4種目で8〜12セットが目安。広背筋の厚みを重視したい場合には、ロウイング系3種目+プルダウン系1種目にするなど、目的に合わせて組んでください。また、高強度なトレーニングをする場合には、間に3〜4日の休養日が必要でしょう。
広背筋の筋トレにはVRTXバンドもおすすめ
自宅で効果的な広背筋トレーニングをしたい方には「VRTXバンド」がおすすめです。伸縮性・耐久性に優れたゴムバンドなので、あらゆるロウイング種目・プルダウン種目に対応でき、高性能のマシンを使用しているのと同じ感覚でトレーニングができます。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
◉「VRTX BAND」の選ばれる理由- 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
しかも、強度が7段階(1〜91kg)に分かれているため、初心者から上級者まで、オールマイティに対応可能です。VRTXバンドは、使い勝手が非常に良く、高い筋トレ効果が期待できる画期的なトレーニングバンド。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください!
VRTXバンドを使った広背筋の筋トレ種目
VRTXバントを使った広背筋の筋トレ種目を紹介します。バンドの張力を利用することで、最大筋収縮位置で大きな負荷を受けやすく、広背筋を的確に刺激できるでしょう。
【ベントオーバーロウイング】
(動作のポイント)
- 上体を前傾させ、肘を斜め後ろに力強く引き上げる
- 脇を閉めて、肘を体側よりも後ろに引くよう意識する
- 肘をしっかり引いた状態で2〜3秒キープする
- キープ終了後、ゆっくりもとに戻す
- 10~15回 × 2~3セットを目安に行う
まとめ
広背筋を発達させるには、正しいフォーム・テクニックでトレーニングしなければなりません。初期の段階では、軽めの重量を使用して、広背筋に効く感覚をつかむことが大切です。
また、中上級者であっても、広背筋の発達が停滞している場合には、一時的に使用重量を軽くし、パンプアップ・バーニング重視のトレーニングに切り替えてみてください。効きを重視することで、広背筋の反応が良くなるケースか多くあります。