コラム

ラットプルダウンの重要テクニック5選!負荷・量・頻度・バリエーションも解説

逆三角形の背中を作り上げる効果が高いとされる「ラットプルダウン」。しかし、やり方のコツがつかめず、なかなか効果が現れないという人もいるでしょう。背中はトレーニング中に目で見ることができないため、意識しづらい部位。そのため、効果を出すには、ラットプルダウン専用の効かせるテクニックが必要なのです。

そこで今回は、ラットプルダウンで効果を出すための重要テクニックについて詳しく解説します。また、ラットプルダウンを行う際の、負荷・量・頻度・バリエーションなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

さらに、記事の後半では、自宅でラットプルダウンを行うのに便利な「VRTXバンド」についても紹介しますので、こちらもお見逃しなく!

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

ラットプルダウンとは?

ラットプルダウンとは、背中をトレーニングするマシン種目の一つです。ストッパー付きのシートに座り、頭上のバーを引き下ろす動作を繰り返します。ケーブルを利用して負荷をかけるため、ダンベルなどよりも筋肉の緊張を維持しやすいのが特徴です。また、軽い重量から設定できるので、女性や高齢者の方でも無理なく取り組めます。

ラットプルダウンと懸垂の違いは?

ラットマシンも懸垂も背中のトレーニング種目であり、鍛えられる筋肉は同じです。しかし、負荷設定に関して大きな違いがあります。懸垂は自分の体重自体を負荷とするため、筋力が強くないと反復するのが困難です。しかし、ラットプルダウンであれば、自分の筋力に合わせて重量を設定できるので、筋力が弱い人でも無理なく反復することができます。

したがって、初心者や女性の方にとっては、懸垂よりもラットプルダウンの方が鍛えやすいでしょう。ボティビルダーなどの上級者であっても、懸垂の代わりにラットプルダウンを好んで行っている人が多くいます。

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉と効果

ラットマシンで主に鍛えられる筋肉は下記の6種です。それぞれの筋肉について、鍛えることで得られる効果と合わせて紹介します。

1. 広背筋

広背筋とは、背中の中部〜下部に広がる大きな筋肉です。主に上腕を引くプル系の働きをしています。広背筋を発達させると、厚みと広がりのある逞しい背中が形成されます。広背筋は、逆三角形の背中を作るためのメインターゲットとなる筋肉です。 

2. 僧帽筋

僧帽筋とは、首の付け根から背中上部にかけて広がる筋肉です。肩の上げ下げや肩甲骨を寄せる働きをしています。僧帽筋を発達させると、背中上部の厚みが増し逞しさが強調されます。

3. 三角筋後部

三角筋後部とは、肩の後面にある小さな筋肉です。広背筋と連動して、上腕を引くプル系の働きをしています。三角筋後部を発達させると、横から見たときに、肩の厚みが強調されます。

4. 大円筋

大円筋とは、脇の下辺りにある筋肉です。主に肩関節を動かす役割を担っています。大円筋を発達させると、脇の下に筋肉の壁ができ、逆三角形のシルエットが強調されます。

5. 脊柱起立筋

脊柱起立筋とは、背骨まわりにある筋肉の総称です。主に上体を反らす働きをしています。また、姿勢を維持する際に、背面から体幹を支える重要な役割を担っています。脊柱起立筋を発達させると、背中中央部の溝が深くなり、背中に立体感が出るのです。

6. 上腕二頭筋

上腕二頭筋とは、いわゆる「力こぶ」の筋肉です。広背筋と連動して、上腕を引くプル系の働きをしています。上腕二頭筋を発達させると、力こぶが盛り上がり、腕が逞しくなります。

ラットプルダウンの重要テクニック5選

それでは、ラットプルダウンで効果を出すための重要テクニックを解説します。まずは、ラットプルダウンの基本フォームを下の動画で確認してみてください。

基本フォームが分かったら、次の「5つの重要テクニック」についても知っておきましょう。これらのテクニックを取り入れることで、背中の筋肥大を最大限に促すことができます。

1. 胸を張り背中にアーチを作る

動作中は胸を張り、背中を反らしてアーチを作った状態を保つことが重要です。背中をアーチ状にしてバーを引き付けることで、広背筋の収縮が強まるのです。また、脊柱起立筋が緊張して体幹が安定するので、大きな力を発揮しやすくなります。 

2. 息を吸いながら力強くバーを引き付ける

ラットプルダウンでは、息を大きく吸いながらバーを引き付けるようにしてください。息を大きく吸いながら引き付けることによって、腹圧が高まり脊柱起立筋が緊張します。

すると体幹が安定するため、大きな筋力を発揮しやすくなるのです。また、腹圧が高まることで腰椎の剛性も高まり、腰を保護しながら動作することができます。

3. 胸部中央部を目指してバーを引き付ける

バーは真下に引くのではなく、胸部中央部を目指して引き付けるようにします。広背筋の収縮を強めるには、肘を「前」から「斜め後ろ」に引く感覚で動作することがポイント。

背中にアーチを作りながらバーを胸部中央部へと引き付けることで、肘が「前」から「斜め後ろ」に移動するため、広背筋の収縮を最大限に強めることができるのです。

4. 最大筋収縮位置で2~3秒キープ

バーを胸部中央部に引き付けたら、できるだけ肘を体側よりも後方へ引くように意識してください。そして、肘をできるだけ後方に引いた状態で2〜3秒キープします。すると、広背筋の最大収縮が維持され、負荷をしっかりと受け止め切ることができるのです。

バーを引き付けた後すぐに戻してしまうと、慣性が働き瞬間的に無負荷状態となるため、負荷を受け止め切ることができません。また、キープ時間が1秒だと負荷を受け止め切れないので、しっかり受け止めるには、2~3秒のキープが必要となります。

5. 息を吐きながらゆっくりとバーを戻す

最大筋収縮位置でのキープが終了したら、息を吐きながら、ゆっくりとバーを戻していきます。3秒を目安に戻すと良いでしょう。筋肉の伸展時に負荷をじわじわかけることで、より強い筋損傷が引き起こされ、筋発達が促されるのです。また、肘を伸ばし切る一歩手前で切り返すことで、動作中の筋肉の緊張が維持されます。

◉ラットプルダウンの重要テクニック5選
  1. 胸を張り背中にアーチを作る
  2. 息を吸いながら力強くバーを引き付ける
  3. 胸部中央部を目指してバーを引き付ける
  4. 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  5. 息を吐きながらゆっくりとバーを戻す

ラットプルダウンの負荷・量・頻度

続いて、ラットプルダウンの負荷・量・頻度について解説します。ラットプルダウンのプログラムを作成する際には、下記のポイントを参考にしてください。

1. ラットプルダウンの負荷設定

初心者が筋肥大を目的とする場合には、8~12回が限界となる重量を用いるのが効果的です。また、パンプアップや筋肉の引き締めを目的とする場合には、15~20回が限界となる重量を用いるのが良いでしょう。また、上限の回数をクリアーできたら少し重くして、漸進的に強度を高めていくことが、筋肥大させるためのポイントです。

ラットプルダウンの負荷設定
◉ 筋肥大を目的とする場合:8~12回が限界となる重量
◉ 筋肉の引き締めを目的とする場合:15~20回が限界となる重量

2. ラットプルダウンのセット数

初心者が筋肥大を目的とする場合には、2〜3セット程度行うのが効果的です。ただし、背中の種目を複数行う場合には、トータルのセット数が多くなりすぎないように注意してください複数の種目を行う場合には、全種目で4〜6セットを目安にすると良いでしょう。

3. ラットプルダウンのインターバル

セット間のインターバルの目安は60〜90秒です。筋肥大を促すには、トレーニングの強度を高める必要がありますので、ダラダラ長くやるのではなく、なるべく短時間でオールアウトさせるようにしましょう。ただし、呼吸が整わない場合には、もう少し長く休んでください。

4. ラットプルダウンの頻度

初心者が筋肥大を目的とする場合、筋肉の回復時間は48〜72時間が目安となります。よって、1〜2日おきに週2〜3回の頻度が理想です。

週1回を推奨されるトレーナーの方もいますが、初心者の場合、トレーニング間隔が空き過ぎてしまうと、筋力が元に戻ってしまうため、週2回以上行った方が、筋肉が発達しやすくなります。

◉ラットプルダウンのプログラム
  • 負荷設定:8~12回(筋肥大) / 15~20回 (引き締め)
  • セット数: 2〜3セット程度
  • 負荷設定:セット間のインターバルの目安は60〜90秒
  • 頻度:1〜2日おきに週2〜3回

ラットプルダウンのバリエーション

ラットプルダウンには、さまざまなバリエーションがあります。ここでは、3種類のバリエーションを紹介しますので、目的に合わせてトライしてみてください。

1. クローズグリップ・ラットプルダウン

【ポイントと注意点】

手幅を狭くして引き付けることで、肘をより後方へと引きやすくなるため、広背筋や僧帽筋の収縮が強まります。よって、背中に厚みをつけたい場合におすすめの種目です。ハンドルを引き付けた位置で2~3秒キープし、ゆっくり戻すことで、筋肥大効果が高まります。
2. リバースグリップ・ラットプルダウン

【ポイントと注意点】

逆手でバーを握り引き付けることで、上腕二頭筋の働きが強まるため、より重い重量を引きやすくなります。バーを引き付けた位置で2~3秒キープし、ゆっくり戻すようにしましょう。ただし、背中の筋肉で引く感覚が身に付いていないと、負荷の大半を腕の筋肉で受けてしまうため、腕だけに効いて背中に効きにくくなってしまうので注意してください。
3. ビハインドネック・ラットプルダウン

【ポイントと注意点】

首の後ろ側にバーを引き付けることで、三角筋後部と僧帽筋の収縮が強まります。よって、背中上部の発達を目指す場合に有効な種目です。肩幅よりも広いグリップでバーを握り、首の付け根付近を目指して真下に引くようにします。バーを引き付けた位置で2〜3秒キープし、ゆっくり戻すようにしてください。

自宅でのラットプルダウンなら「VRTXバンド」がおすすめ

自宅でラットプルダウンをしたい方におすすめなのが「VRTXバンド」です。ドアにバンドを固定して引っ張ることで、ラットプルダウンと同じ効果を得ることができます。

VRTXバンドとは、米国特許取得の新感覚素材を採用したトレーニングチューブ。丈夫で切れにくく、肌触りも滑らかであるため、常に快適な状態でトレーニングができます。

また、ダンベルなどと違い、初動では負荷がかからず、伸ばすに従って少しずつ負荷が大きくなるため、無理なく安全に取り組めるのです。しかも、バンドの強度は7段階(1~91kg)から選択可能なので、初心者~上級者まで幅広く対応できます。

強く、優しい。ゴムバンドの革命VRTX BAND

米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。

「VRTX BAND」の選ばれる理由
  1. 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
  2. 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
  3. トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
【VRTXバンドを使ったラットプルダウン】

ポイント

上の動画では、ドアに向かって背を向けて行っていますが、ドアから少し離れて、ドアに向かって膝立ちになって行うと、ラットプルダウンの基本フォームと同じようにトレーニングができます。ジムにある高価なマシンと同等の効果が得られますので、自宅で逆三角形の背中を目指したい方には、VRTXバンドを使ったラットプルダウンがおすすめです。

【VRTXバンドのおすすめ強度】(VRTXバンド「オリジナルタイプ」※動画内で使用)

強度の詳細はこちら

➀ 初心者(トレーニング経験3ヶ月未満)
・男性 : 1番「X-Light」~2番「Light」
・女性 : 0番「Zero」~1番「X-Light」

② 中級者(トレーニング経験3ヶ月以上)
・男性 : 3番「Medium」~4番「Heavy」
・女性 : 2番「Light」~3番「Medium」

③ 上級者(トレーニング経験6ヶ月以上)
・男性 : 4番「Heavy」~5番「X-Heavy」
・女性 : 3番「Medium」~4番「Heavy」

④ 高齢者(70歳以上)
・男女 : 00番「Double Zero」~0番「Zero」


背中の筋肉を発達させるには、筋力アップに応じて、VRTXバンドの強度を上げていくことが大切です。目安としては、筋肥大が目的の場合には12回以上、引き締めが目的の場合には、20回以上繰り返せるようになったら、強度を1段階アップさせると良いでしょう。

まとめ

ラットプルダウンを行うことによって、男性は逆三角形の逞しい背中、女性は引き締まったしなやかな背中を手に入れることができます。背中はスタイルアップのカギを握る部位です。

今回ご紹介した「5つの重要テクニック」をぜひ取り入れていただき、ラットプルダウンの効果を最大限に引き出してください。


快適な強化、VRTXで実感。