ヒップスラストの効果がスゴイ!お尻の筋肉を効果的に鍛えるやり方を徹底解説
キュッと引き締まった魅力的なお尻を作りたい方には「ヒップスラスト」がおすすめです。初心者や女性の方でも、コツをつかめば、お尻の筋肉を効果的に鍛えることができます。でも、「一度もやったことがない」「どんな種目かわからない」という方も多いでしょう。
そこで今回は、ヒップスラストのやり方を、初めての方でもよく分かるように詳しく解説します。また、後半では、ヒップスラストにおすすめの「VRTXバンド」も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ヒップスラストとは?
ヒップスラストとは、ベンチの端に背中上部をつけて仰向けになり、膝を90度程度に曲げ、浮かせた状態のお尻を上下させるトレーニングです。筋力を強くしたい男性はもちろん、美尻になりたい女性にも人気があります。
ただし、やり方が悪いと腰を痛めてしまう可能性があるので注意しなければなりません。ヒップスラストを行う際は、正しいフォームで行う必要があるのです。
ヒップスラストで鍛えられる筋肉は?
ヒップスラストで主に鍛えられる筋肉は「大殿筋」と「ハムストリングス」です。では、これらの筋肉について詳しく見ていきましょう。
1. お尻全体を覆っている「大殿筋」
大殿筋は、お尻全体を覆っている筋肉で、サイズが大きく強い力を発揮することができます。主に、太ももを後方に振る「股関節伸展」の働きをしています。
また、お尻には骨格がないため、大殿筋の筋力によって、お尻の位置が保たれているのです。そのため、大殿筋の筋力が低下すると、お尻が重力に負けて下に垂れてきてしまいます。大殿筋は、美しいスタイルを保つためにも重要な筋肉なのです。
2. 太もも裏側にある「ハムストリングス」
ハムストリングスは、太ももの裏側にある大きな筋肉で、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の3種で構成されています。主に、膝を曲げる「膝屈曲」の働きをしています。また、大殿筋と連携して、太ももを後方に振る「股関節伸展」の働きもしているのです。
ヒップアップすると同時にハムストリングスが引き締まると、お尻と太ももの境にメリハリがつき、後ろから見たときに、お尻をより高く、脚をより長く見せることができます。
ヒップスラストにはどんな効果があるの?
続いて、ヒップスラストによって得られる効果について見ていきましょう。ヒップスラストは、男性にとっても、女性にとっても効果的な種目です。具体的には、下記の3つの効果が期待できます。
1. 大殿筋を中心に下半身全体の筋力が高まる
ヒップスラストを行うことで、大殿筋を中心に下半身全体の筋力が高まります。大殿筋はもともと筋力が非常に強いため、鍛えることによって、女性でも100kg以上のバーベルを使ってヒップスラストができるようになります。
また、ヒップスラストによって大殿筋の筋力が高まると、スクワットやデッドリフトの使用重量や反復回数が増えるなど、下半身全体の筋力をアップさせることができるのてす。
下半身の筋力が強くなることで、階段の昇り降りや歩行がしやすくなるなど、日常における生活の質も高まってきます。
2. キュッと引き締まった上向きのお尻になる
ヒップスラストによって、キュッと引き締まった上向きのお尻を作ることができます。特に女性の場合には、大殿筋が鍛えられると、お尻全体が引き締まるとともに、女性らしい丸みのあるヒップラインが形成されるのです。
また、大殿筋の筋力アップによって、お尻の位置が高く保たれるため、40代以降に多い垂れ尻を予防することもできます。
3. 基礎代謝が上がり太りにくい体質に変わる
ヒップスラストを行うと、基礎代謝が上がり太りにくい体質へと改善されてきます。基礎代謝とは、心拍や呼吸、体温調節など、生命を維持するための最低限のエネルギーであり、筋肉量が多い人ほど、基礎代謝も高くなるのです。
しかも、基礎代謝によるエネルギー消費率は非常に高く、1日の総消費エネルギーの約70%を占めています。
したがって、もともと筋肉量が多い大殿筋を鍛えることで、筋肉量を効率良く増やすことができ、基礎代謝も上がりやすくなるのです。基礎代謝が上がれば、1日の総消費エネルギーが増加し、食べても太りにくい体質になってきます。
- 大殿筋を中心に下半身全体の筋力が高まる
- キュッと引き締まった上向きのお尻になる
- 基礎代謝が上がり太りにくい体質に変わる
ヒップスラスト3種のやり方&こんな人におすすめ!
それでは、ヒップスラストのやり方を見ていきましょう。自重、ダンベル、バーベルに分けて、具体的なやり方を解説します。また、それぞれの種目がどんな人におすすめなのかも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 自重で行うヒップスラスト
【やり方】
- 膝の高さ程度のベンチまたは椅子を用意する。
- 仰向けになり、肩甲骨の少し下辺りをベンチに乗せる。
- 膝は90度程度に曲げ、足を肩幅に広げ、つま先を外側へ向ける。
- お尻を浮かした状態で、あごを引き、両手を骨盤の上に置く。
- 息を吸いながらお尻をゆっくりと下げていく。
- お尻を下げたら、息を吐きながら力強くお尻を上げていく。
- 膝から肩までが一直線になるようにお尻を持ち上げる。
- お尻を持ち上げた状態で2〜3秒キープする。
- キープ中は、お尻をキュッと締めるようにする。
- キープが終わったら、再び息を吸いながらお尻を下げていく。
- 上記5〜10の動作を繰り返す。
- 10〜20回×2〜3セットを目安に行う。
- 初心者の方(筋トレ経験3ヶ月以内)
- 女性や高齢者の方
- ダイエット目的で行う方
2. ダンベルで行うヒップスラスト
【やり方】
- ダンベルを体の両側に置き、ベンチを背にして床に座る。
- 左右の脚の付け根に、それぞれのダンベルを乗せる。
- 手でシャフトを持ったまま、ダンベルを固定する。
- 息を大きく吸った後、息を吐きながらお尻を力強く上げていく。
- 膝から肩までが一直線になるようにお尻を持ち上げる。
- お尻を持ち上げた状態で2〜3秒キープする。
- キープ中は、お尻をキュッと締めるようにする。
- キープが終わったら、息を吸いながらお尻をゆっくりと下げていく。
- 上記4〜8の動作を繰り返す。
- 10〜20回×2〜3セットを目安に行う。
- 初心者や女性で強度を高めたい方
- 筋力アップ+引き締めのW効果を狙いたい方
3. バーベルで行うヒップスラスト
【やり方】
- 脚の付け根にシャフトが乗るようにして、ベンチを背にして座る。
- 両手でシャフトを握り、バーベルを固定する。
- 息を大きく吸った後、息を吐きながらお尻を力強く上げていく。
- 膝から肩までが一直線になるようにお尻を持ち上げる。
- お尻を持ち上げた状態で2〜3秒キープする。
- キープ中は、お尻をキュッと締めるようにする。
- キープが終わったら、息を吸いながらお尻をゆっくりと下げていく。
- 上記3〜7の動作を繰り返す。
- 10〜20回×2〜3セットを目安に行う。
- 中級者以上の方(筋トレ経験3ヶ月以上)
- 最大限の筋力アップを目指したい方
ヒップスラストはスクワットよりも大殿筋の収縮が強まる!
大久保孝一
パーソナルトレーナー
大殿筋を鍛える種目としては、スクワットが一般的であり実践者も多いです。しかし、ヒップスラストの方が、大殿筋の収縮をより強めることができるのです。
スクワットで大殿筋が最も強く収縮するのは、膝を伸ばして立ち上がった時になります。しかし、膝関節が支柱となり、骨格が負荷の大半を支えてしまうため、大殿筋がダイレクトに受ける負荷は軽減されてしまうのです。
一方、ヒップスラストで大殿筋が最も強く収縮するのは、お尻を高く上げた時になります。そして、この位置では、膝が曲がり骨格による支えがない状態であるため、大殿筋がダイレクトに負荷を受けているのです。
つまり、スクワットよりもヒップスラストの方が、最大筋収縮位置で大殿筋が受ける負荷が大きく、大殿筋の発達に効果的なのです。しかも、初心者や女性の方にとっては、ヒップスラストの方が、スクワットよりも高重量を扱いやすいので、より高い効果を得やすくなります。
ヒップスラストの効果を高めるポイント
続いて、ヒップスラストの効果を高めるポイントを解説します。ヒップスラストは、取り組み方によって効果が変わってきます。具体的には、下記の3つが重要になってきますので、しっかり押さえておきましょう。
1. 大殿筋の「最大筋収縮位置」で2~3秒キープ
ヒップスラストにおける大殿筋の「最大筋収縮位置」は、お尻を高く上げた位置。したがって、大殿筋を発達させるには、この「最大筋収縮位置」で、お尻を高く上げたまま2~3秒キープし、大殿筋にかかる負荷をしっかりと受け止め切ることがポイントです。
そして、キープしている最中は大殿筋に意識を集中させ、筋肉の緊張を維持させてください。このひと手間をやるかやらないかで、大殿筋の発達に大きな差が生じるのです。
また、大殿筋の「最大筋収縮位置」では、ハムストリングスの収縮も強まっていますので、大殿筋と共に、ハムストリングスの発達も促されます。
2. 重力に逆らいながらゆっくり下ろす
最大筋収縮位置でのキープが終了したら、重力に逆らいながらお尻をゆっくり下ろします。目安としては、3〜4秒かけてじわじわ下ろすようにしてください。筋肉は、伸ばされる時に負荷を受けると、筋損傷が起きやすくなる性質があります。筋損傷が強まれば、それだけ筋発達の可能性も高まってきます。
したがって、お尻を下ろす時は、重さに任せてストンと下ろすのではなく、3~4秒かけてじわじわ下ろし、筋肉へのストレスを強めることが、筋発達を促すうえで大切なのです。
3. 目的に応じて、重量・回数・頻度を変える
ヒップスラストでお尻の筋力を高めるには、「高重量×低回数」で行うと効果的です。目安としては、8〜12回が限界となる重量で2〜3セット行うようにしましょう。
ヒップスラストでお尻を引き締めるには、「軽重量×高回数」で行うと効果的です。目安としては、15〜20回が限界となる重量で2〜3セット行うようにしましょう。
頻度については、筋トレによる筋損傷が修復される期間を考慮し、2〜3日おきに週2回を基本としてください。例えば、月・木 または 火・金になります。ただし、週2回では物足りないと感じる場合には、筋肉痛がなく疲労も感じない場合に限り、週3回まで増やしてもOKです。
- 大殿筋の「最大筋収縮位置」で2~3秒キープ
- 重力に逆らいながらゆっくり下ろす
- 目的に応じて、重量・回数・頻度を変える
ヒップスラストには「VRTXバンド」がおすすめ
ヒップスラストの強度を高める場合、一般的にはバーベルやダンベルが使用されます。しかし、動作が不安定となりやすく、初心者や女性にとっては危険を伴います。そこでおすすめなのが、「VRTXバンド」です。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
◉「VRTX BAND」の選ばれる理由- 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
VRTXバンドとは、米国特許取得の新感覚素材を採用したトレーニングチューブ。丈夫で切れにくく、肌触りも滑らかであるため、常に快適な状態でトレーニングができます。
また、ダンベルなどと違い、初動では負荷がかからず、伸ばすに従って少しずつ負荷が大きくなるため、無理なく安全に取り組めるのです。
しかも、バンドの強度は7段階(1~91kg)から選択可能なので、初心者~上級者まで幅広く対応できます。
VRTXバンドを使用したヒップスラストのやり方
やり方
- べンチの端に座る。
- 両足でバンドの両端を踏む。
- バンドの真ん中を引っ張って脚の付け根に引っ掛ける。
- 上体を後ろに倒し、肩甲骨がベンチに乗るようにする。
- あごを引いたまま、お尻を持ち上げる。
- このとき、肩、股関節、膝が一直線になる。
- お尻は一番高い位置でキュッと締めておく。
- 息を吸いながら、お尻をゆっくりと下ろす。
- お尻を下ろしたら、息を吐きながらお尻を力強く上げる。
- お尻を上げた位置で2〜3秒キープする。
- キープしている間は、お尻をキュッと締めておく。
- キープが終ったら、再びお尻をゆっくりと下ろしていく。
- 上記8〜12を繰り返す。
- 10〜20回×2〜3セットを目安に行う。
【VRTXバンドのおすすめ強度】(VRTXバンド「オリジナルタイプ」※ 動画内で使用)
強度の詳細はこちら・初心者:(男性)3番「Medium」・(女性)2番「Light」
・中級者:(男性)4番「Heavy」 ・(女性)3番「Medium」
・上級者:(男性)5番「X-Heavy」 ・(女性)4番「Heavy」
・高齢者(70歳以上):1番「 X-Light」~2番「Light」(かなり筋力が低下している方の場合には、00番「Double Zero」~0番「Zero」)
※初心者とは、筋トレ経験が3ヶ月未満の人。 ※中級者とは、筋トレを3ヶ月以上継続し、筋力レベルが普通以上の人。 ※上級者とは、筋トレを半年以上継続し、筋力レベルが相当高い人。 ※20回以上楽に繰り返せる場合には、1段階強度を高くしましょう。
まとめ
お尻の筋力は年齢を重ねるごとに低下するため、何も手を打たないでいると、いつの間にか垂れ尻になってしまいます。いつまでも上向きのお尻でいるためには、早めの対策が必要です。
また、すでに垂れ尻になってしまっている人でも、適切な対策を取れば、年齢に関係なく、お尻の形を良くすることができます。ぜひ、今回紹介した「ヒップスラスト」を実践していただき、キュッと引き締まった魅力的なお尻を目指してください!