コラム

一番効くショルダープレスは?バーベル・ダンベル・マシンを徹底比較

ショルダープレスは、肩を大きくするのに効果的な種目です。しかし、バーベル・ダンベル・マシンのうち、どれを使えばよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、3種類のショルダープレスを徹底比較し、一番効くショルダープレスをお伝えします。また、負荷・セット数・頻度の決め方、強度を高めるトレーニング法なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

ショルダープレスで主に鍛えられる筋肉

ショルダープレスで主に鍛えられる筋肉は、三角筋の前部・側部と上腕三頭筋。どちらの筋肉も、上半身の見栄えを良くするうえで重要な筋肉です。では、それぞれの筋肉の特徴や働き、鍛えることで得られる効果について見ていきましょう。

1. 三角筋の前部・側部

三角筋とは肩の筋肉です。前部・側部・後部に分かれており、ショルダープレスでは、主に前部と側部が鍛えられます

三角筋前部は、腕を前方や上方に伸ばす動作で主に使われます。三角筋前部が発達すると、上体を正面から見た時に、肩が大きく立体的に見えるようになります。肩を目立たせるには、三角筋前部の発達が不可欠です。

三角筋側部は、腕を横に上げる動作で主に使われます。三角筋の側部が発達すると、肩幅が広がり上体が逆三角形に見えてきます。たくましくてかっこいい肩を手に入れるには、三角筋側部の発達が欠かせません。

2. 上腕三頭筋

上腕三頭筋とは二の腕の裏側の筋肉であり、長頭・外側頭・内側頭の三頭で構成されています。主な働きは、腕を伸ばす「肘伸展」です。ベンチプレスやショルダープレスなど、腕を前方や上方に押し出すプレス系の動作時に、大胸筋や三角筋と共同して働きます。

上腕三頭筋は、二の腕の約3分の2を占める大きな筋肉です。そのため、発達すると、二の腕全体がたくましくなり、腕を自然に垂らしていても太く見えるようになります

3種類のショルダープレスを徹底比較

それでは、3種類のショルダープレス(バーベル・ダンベル・マシン)について、やり方とメリット・デメリットを解説します。どの種目も上方へのプレス系動作ですが、使用する器具によって、負荷のかかり方や効かせやすさに違いが生じます

1. バーベルショルダープレス

【やり方】

  1. 肩幅よりも一握り広くバーを持つ
  2. 肘の高さを肩と同じくらいにして構える
  3. 息を吐きながら腕を伸ばし、バーを頭上へ押し上げる
  4. 息を吸いながら腕を曲げ、ゆっくりバーを下ろす
⚠️【ポイントと注意点】
  • バーの挙上は、肘を上方へ押し出す感覚で行う

  • バーを押し上げる高さは、肘が伸び切る少し手前まで

  • バーを下ろす位置は、二の腕か水平になるまで

  • 背中を反らしすぎると腰を痛めやすい

⭕️【メリット】
  • 両手で1本のバーを押し上げるので、高重量で鍛えやすい

  • 両手で1本のバーを持つため、バランスを取りやすい

❌【デメリット】
  • シャフトだけで10kg以上あるので、初心者が始めるにあたっては、ダンベル・マシンで行うよりも高い筋力が必要である

2. ダンベルショルダープレス

【やり方】

  1. 両手にダンベルを持ち、肩の上に持っていく
  2. 肘を左右に開き、手のひら側を正面に向ける
  3. 息を吐きながら腕を伸ばし、ダンベルを頭上へ押し上げる
  4. 息を吸いながら腕を曲げ、ゆっくりダンベルを下ろす
⚠️【ポイントと注意点】
  • 上げる時も下げる時も、グリップは常に肘よりも内側を移動させる

  • ダンベルを押し上げる高さは、肘が伸び切る少し手前まで

  • ダンベルを下ろす位置は、二の腕が水平になるまで

⭕️【メリット】
  • 動作の自由度が高く、自分が動作しやすい軌道でトレーニングができる

  • バランスを取りづらい分、軽い重量でも三角筋の稼働率が高まる

❌【デメリット】
  • バランスを取りながら行う必要があるため、バーベル・マシンに比べて、高重量で鍛えるのが難しい

3. マシンショルダープレス

【やり方】

  1. バーの高さが耳元と同じくらいになるよう椅子の高さを調整する
  2. 背中全体をシートにつけて座り、両手でバーを握る
  3. 息を吐きながら腕を伸ばし、バーを頭上へ押し上げる
  4. 息を吸いながら腕を曲げ、バーをゆっくり下ろす
⚠️【ポイントと注意点】
  • 座った時に、肩甲骨を寄せ過ぎないようにする

  • 手首はちょっと寝かせた状態にしておく

  • バーを下ろす位置は、二の腕が水平になるまで

⭕️【メリット】
  • バランスを取る必要がないので、フォームを安定させやすい

  • 動作に合わせて、三角筋に持続的に負荷をかけられる

❌【デメリット】
  • バランスを取りやすい分、バーベル・ダンベルに比べて、筋稼働率が低くなる

一番効くショルダープレスはどれ?

バーベル・ダンベル・マシンの中で、三角筋に最も効かせやすいのは「ダンベルショルダープレス」です

ダンベルは、バーベル・マシンに比べてバランスを取りづらいため、安定性を高めようとして、肩の深層にある小さな筋肉群(インナーマッスル)の働きが強まります。すると、表層にある三角筋の稼働率も高まり、軽い重量でも効かせやすくなるのです。

また、ダンベルは左右の手で別々に持つため、それぞれが単独で力を発揮しなければなりません。そのため、より多くの筋線維が動員されやすいのです。

初期の段階ではダンベルショルダープレスを行い、筋力が高まってきたらバーベルショルダープレスも取り入れ、高重量に挑戦していくようにすると、より高度な三角筋の発達が期待できます。

ショルダープレスの重量・セット数・頻度

ショルダープレスの重量・セット数・頻度の決め方について解説します。初心者の方は、次の3点を参考にして、ショルダープレスのプログラムを組んでみてください。

1. 10~15回で限界に達する重量がベスト

ショルダープレスで三角筋の筋肥大を狙うには、10〜15回で限界に達する重量が適しています。三角筋はパンプアップしにくく、筋肉痛も起こりにくい部位です。そのため、5回程度の反復では反応しにくく、ある程度の反復回数が必要になります。

また、肩の構造は複雑であるため、使用重量が重すぎると、肩を痛める可能性があるのです。初心者の方は10〜15回を目安とし、効いている感じがあまりしない場合には、重量を増やすのではなく、反復回数を20回程度まで増やしてみてください

2. ウォームアップを含め3~4セットが適量

ショルダープレスのセット数は、ウォームアップも含め3〜4セットが適しています。例えば、ウォームアップ1セット+メイン2セットの計3セット、ウォームアップ1セット+メイン3セットの計4セットなどです。

ウォームアップは、軽い重量で筋肉の動きを確認しながら1〜2セット行いましょう。セット間のインターバルは、30秒〜1分を目安としてください。

3. 2~3日おきに週2回が効果的

ショルダープレスの頻度は、2〜3日おきに週2回が効果的です。例えば、月・木や火・金の週2回。三角筋は、大胸筋や背筋のトレーニングでも二次的に使用されるため、頻度が高すぎると回復が追い付かず、オーバートレーニングに陥りやすいので注意してください

大胸筋のトレーニングと同じ日にショルダープレスを行うようにすると、同一部位をまとめて鍛えることができるため、回復を促しやすくなります。

ショルダープレスの強度を高めるトレーニング法

筋肉を最大限に発達させるには、筋力・筋量のアップに応じて、トレーニングの強度も高めていかなければなりません。そのためには、より大きな刺激を筋肉に与えられるトレーニング法が必要です。では、ショルダープレスの強度を高めるトレーニング法を紹介します。

1. 事前疲労法

ショルダープレスでは、三角筋だけでなく上腕三頭筋も使用されます。そのため、三角筋よりも上腕三頭筋の方が先に疲れてしまうと、三角筋を十分に刺激することができません。そこで、解決策として有効なのが「事前疲労法」です。具体的なやり方は次の通り。

  1. サイドレイズ:15~20回×2~3セット

  2. ショルダープレス:10~15回×2~3セット

まず、1種目めに「サイドレイズ」を行い、三角筋のみを事前に疲労させておきます。そして、2種目めに「ショルダープレス」を行うことで、上腕三頭筋よりも三角筋の方を先に疲労させ、優先的に鍛えられるのです。

【サイドレイズのやり方】

  1. ダンベルを体側で持ち、背中を真っ直ぐにして立つ
  2. 息を吸いながら、ダンベルを横に上げていく
  3. グリップが肩よりも高くなる位置まで上げる
  4. ダンベルを高く上げた状態で2〜3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吐きながらダンベルをゆっくり下ろす
2. ウエイト減少法

ウエイト減少法とは、1セットの中で2〜3段階に重量を落としていく方法です。重量を落とす際は、ほとんど間を空けずに連続的に落としていきます。

例えば、ダンベルショルダープレスで行う場合には、1セットの中で、15kg→10kg→7kgと、ほとんど間を空けずに重量を落としていくのです。そして、1セット目が終了したら、1分程度のインターバルを取り、再び同じ流れで2セット目を行います。

こうすることで、三角筋の稼働率が最大限に高まり、筋肥大が促進されるのです。

3. 短インターバル法

短インターバル法とは、セット間のインターバルを出来るだけ短くして進めていく方法です。ショルダープレスの場合には、セット間のインターバルを30秒以内にして行います。疲労が完全に回復していない状態で次のセットに入ることで、筋肉の損傷がより激しくなり、筋肥大が促進されるのです。

ショルダープレスの強度を高めるには、どれだけ短い時間で三角筋をオールアウトさせたかが鍵を握ります。時間をかけて多くのセット数をこなしても、無駄に体力を使うだけで、ショルダープレスの強度は高まらないので注意してください。

ショルダープレスの負荷を安全に高めるには?

ショルダープレスの負荷を高めるには、バーベルやダンベルの重量を漸進的に増やしていかなければなりません。しかし、自宅で一人でショルダープレスを行う場合、高重量のバーベルやダンベルの扱いには注意が必要であり、ケガのリスクも高まります。

そこで、おすすめなのが「VRTXバンド」です。

VRTXバンドは、1kgから91kgまで対応した7段階の負荷設定があり、初心者〜上級者まで幅広く使える次世代フィットネスバンド。バンドなので、軽くて持ち運びにも便利。

ショルダープレスにも対応しており、場所を選ばず、本格的な負荷でのトレーニングが可能です。高重量の負荷を扱うことへの不安を解消し、安全で効果的なショルダープレスを行う手段として活用できます。

【VRTXバンドの活用例】
VRTXバンドを使用したショルダープレスのやり方を紹介します。バンドの張力を利用することで、初動~終動にかけて少しずつ抵抗が大きくなっていくため、ショルダープレスの負荷を無理なく安全に高められるのです。

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ショルダープレスで理想的な肩を作り上げよう!

本記事では、一番効くショルダープレスとして「ダンベルショルダープレス」をおすすめしましたが、目的やレベルに応じて使用器具を使い分けることが大切です。例えば、上級者の方で高重量に挑戦していきたいならバーベル、初心者の方で筋力に不安があるならマシンの使用が有効でしょう。

ショルダープレスは、肩を鍛える優れた種目です。ぜひ、自分に合ったショルダープレスを行い、理想的な肩を作り上げてください!



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