40〜60代には「腕立て伏せ」が効果的!胸板を厚くする正しいフォームを徹底解説
40〜60代の筋トレには「腕立て伏せ」がおすすめです。正しいフォームで取り組めば、2〜3ヶ月で胸板が厚くなり、上半身がたくましくなってくるでしょう。しかも、自宅で手軽に、いつでも好きな時間にできるので、わざわざジムに通う必要もありません。
今回は、40〜60代の胸板を厚くする「腕立て伏せの正しいフォーム」を徹底解説します。また、NGフォームや効果的なプログラムの組み方、おすすめの腕立て伏せ用アイテムなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
40~60代に「腕立て伏せ」をおすすめする理由
胸板を厚くする筋トレ種目は数多くありますが、40〜60代の方には「腕立て伏せ」をおすすめします。なぜなら、胸板を厚くするのと同時に、40〜60代にとって重要な体幹(腹筋・背筋)を強化しやすいからです。
体幹とは「体の軸」であり、筋力を発揮するための土台となる部位。体幹がしっかり安定することで、上肢の先端まで筋力が伝わりやすくなり、スポーツや日常動作における体の運動機能が高まるのです。
腕立て伏せでは、体を一直線にした姿勢を維持するために、体幹の使用率が高まります。その結果、胸板が厚くなるのと同時に体幹も強化されるのです。40〜60代になると、体幹の筋力低下が加速し、体の運動機能を維持するのが難しくなってきます。したがって、胸板を厚くしながら体幹も強化できる腕立て伏せは、40〜60代にピッタリな筋トレなのです。
腕立て伏せで強化される主な筋肉
腕立て伏せは、胸をメインに、肩や上腕、体幹などが鍛えられる複合種目です。よって、上半身全体を手っ取り早く強化するのに適しています。腕立て伏せで鍛えられる主な筋肉は下記の通りです。
- 大胸筋 : 胸全体を覆っている大きな筋肉
- 三角筋 : 肩から上腕にかけてついている筋肉
- 上腕三頭筋 : 上腕の後ろ側についている筋肉
- 腹横筋 : 腹まわりを覆っている深層筋(インナーマッスル)
- 脊柱起立筋 : 背骨に沿って走っている縦長の筋肉
腕立て伏せの正しいやり方
それでは、腕立て伏せの正しいフォームを解説していきます。まずは下の動画を見て、腕立て伏せの一連の動きを確認してください。その後で詳しい解説を読み、1つ1つの動作ポイントを押さえていきましょう。
腕立て伏せのポイント➀「手のつき方」
腕立て伏せでの「手のつき方」について解説します。ポイントは下記の4つです。
ポイント
- まず、床に両手をつき四つん這いになります。
- 床につく手の位置は、肩幅から手のひら2つ分外側に開いた位置です。
- そして、両手首を結んだ線がちょうどバストトップに重なるようにします。
- 手のひらは、親指が横を向くようにして「ハの字」に広げます。
上記1〜4によって、動作中の大胸筋への効きが強まります。手幅が広すぎても狭すぎても、大胸筋への刺激が入りにくくなるので注意してください。
腕立て伏せのポイント②「肩甲骨の寄せ方」
腕立て伏せでの「肩甲骨の寄せ方」について解説します。ポイントは下記の4つです。
ポイント
- 正しく手をついたら、次に肩甲骨を寄せる動作を行います。
- 四つん這いのまま一旦腕を曲げて、左右の肩甲骨を寄せます。
- 肩甲骨を寄せることで大胸筋が大きく開きます。
- 肩甲骨を寄せたまま腕を伸ばします。
肩甲骨の寄せによって大胸筋の稼働率が高まり効きが良くなります。腕を伸ばしたときに肩が一緒に前に出てしまうと、肩甲骨が離れてしまうので注意してください。
腕立て伏せのポイント③「体の伸ばし方」
腕立て伏せでの「体の伸ばし方」について解説します。ポイントは下記の4つです。
ポイント
- 次に、肩甲骨を寄せたまま体を一直線に伸ばしていきます。
- 爪先を立て、肩・腰・踵が一直線になるように体を伸ばします。
- 足の幅は腰幅に合わせておくと、体が安定して動作しやすくなります。
- 目線は少し前を見るようにします。
以上により、腕立て伏せのスタート姿勢が完成となります。動作中は一直線の姿勢を維持し、背中を反らしたりお尻を上げたりしないよう注意してください。
腕立て伏せのポイント④「体の下ろし方」
腕立て伏せでの「体の下ろし方」について解説します。ポイントは下記の4つです。
ポイント
- スタート姿勢から腕を曲げて体を下ろしていきます。
- 息を吸いながら腕を曲げ、2秒を目安に体を下ろしてください。
- 胸が床スレスレになるまで下ろすようにします。
- 体を下げたとき、脇が45度くらいに開くようにします。
体を下ろしたときに脇が開き過ぎてしまうと、肩関節への負担が大きくなってしまうので注意してください。また、大胸筋への刺激も入りにくくなります。
腕立て伏せのポイント⑤「体の上げ方」
腕立て伏せでの「体の上げ方」について解説します。ポイントは下記の4つです。
ポイント
- 体を下げたらすぐに切り返し、腕を伸ばして体を上げていきます。
- 息を吐きながら腕を伸ばし、一気に体を上げるようにします。
- 手で押すのではなく、肘で脇を締めるような感じで体を持ち上げます。
- 腕を伸ばしても肩甲骨は寄せたままにしておきます。
腕をしっかり伸ばすことで、大胸筋の収縮が強まります。腕を伸ばしたときに肩が一緒に前に出てしまうと、肩甲骨が離れてしまうので注意してください。
腕立て伏せのよくある間違い(NGフォーム)
腕立て伏せのよくある間違い(NGフォーム)についても確認しておきましょう。悪いフォームのまま行っていると、大胸筋に効きにくくなるばかりか、怪我につながる可能性もあるので注意してください。
1.腰が折れて背中が反ってしまう
腕立て伏せの動作中に腰が折れて背中が反ってしまうと、腰への負担が大きくなり、腰痛の原因となりやすいので注意してください。
腕立て伏せは、体を一直線にした姿勢を維持したまま動作するのがポイントです。すぐに腰が折れてしまう場合には、腕を伸ばしたまま、体を一直線にキープする補強トレーニングを併用すると良いでしょう。
2.お尻を高く上げてしまう
腕立て伏せの動作中にお尻が高く上がってしまうと、大胸筋よりも三角筋の方に刺激が入りやすくなってしまいます。胸よりも肩に効いてしまう人は、動作中にお尻が上がらないよう意識してください。
意図的にお尻を高くして三角筋に効かせるフォームもありますが、まずは大胸筋にしっかり効かせるフォームを身に付けましょう。
3.手幅を広くし過ぎてしまう
腕立て伏せの手幅を広くし過ぎてしまうと、刺激が外側へ逃げてしまい、大胸筋の中心部への効きが弱くなります。大胸筋を盛り上げるには、中心部をしっかり鍛えなければなりません。
また、手幅が広いと脇が大きく開き、肩関節に過度な負担がかかってしまうので注意してください。腕立て伏せの手幅は、肩幅よりも少し広い程度にして行いましょう。
4.手幅を狭くし過ぎてしまう
腕立て伏せの手幅を狭くし過ぎてしまうと、大胸筋よりも上腕三頭筋への刺激が強くなってしまい、腕の方が先に疲れてしまいます。上腕三頭筋を狙うなら狭くてOKですが、大胸筋を狙う場合には向いていません。
腕立て伏せを行う際は、大胸筋メインのフォームで行うことで、上半身全体をバランスよく鍛えられます。
腕立て伏せに関する「Q&A」
腕立て伏せに関するよくある質問を「Q&A方式」で紹介します。腕立て伏せの効果を高める大切なポイントになりますので、ぜひ参考にしてください。
1.腕立て伏せは週に何回やるのが効果的?
筋肉量を増やして胸板を厚くしたいなら、1〜2日おきに週3回が効果的です。筋肥大を促すには、一度に多くの筋線維を破壊した後での超回復が必要です。ハードに腕立て伏せを行った場合、超回復には48〜72時間かかります(ただし、十分な栄養補給と睡眠が必要)。
よって、筋肉量を増やしたい場合には、強度の高い腕立て伏せを、2〜3日おきに週3回行うのがベストなのです。例えば、月・水・金や火・木・土で行うと良いでしょう。
2.腕立て伏せの反復回数やセット数は?
腕立て伏せの反復回数は、各セットとも限界まで行いましょう。限界というのは、下ろした体を持ち上げられなくなるまでです。ただし、無理やり回数を多くこなそうとするのではなく、正しいフォームを維持しながら限界まで行うようにしてください。
また、セット数は2〜3セットが目安です。1セットだと力を出し切るのが難しいので、2〜3セットの方が効果を高められます。正しいフォームで限界まで行っていれば、2〜3セットでオールアウトさせられるはずです。もし4セット以上できてしまう場合には、運動強度が低い可能性があるので、セット間のインターバルを短くしてみましょう。
3.プッシュアップバーは有効?
プッシュアップバーとは、腕立て伏せ用の人気アイテム。一番のポイントは、バーを握って腕立て伏せをすると、通常の腕立て伏せよりも可動域が広がり、体をより深く沈められる点です。そのため、大胸筋がより強くストレッチされ、筋トレ効果が高まるとされています。
筋肉には、ストレッチされた状態で負荷がかかると、筋損傷が激しくなるという性質があります。よって、ストレッチバーの使用は理に叶っており、有効なアイテムだと言えるでしょう。また、バーを握って使用するので、床に手をつくよりも手首への負担が軽減され、安全により強い筋力を発揮しやすくなるというメリットもあります。
【プッシュアップバーの参考動画】
4.腕立て伏せの効果が現れるのはいつ頃?
腕立て伏せで筋肉量を増やし胸板を厚くするには、目安として2〜3ヶ月かかるでしょう。腕立て伏せをどんなにハードに行ったとしても、1回のトレーニングで得られる筋肥大効果は微々たるものでしかありません。そのため、筋肉量を増やすには、目には見えない小さな変化を積み重ねる必要があり、それ相応の長い期間を要するのです。
筋肉量を増やすのに焦りは禁物。正しいフォームで腕立て伏せを行っていれば、少しずつ胸板は厚くなってきますので、まずは2〜3ヶ月後を目標に続けていきましょう。
腕立て伏せの強度を高めるには「VRTXハンド」がおすすめ
腕立て伏せを、正しいフォームで連続20回以上できるようになったら、運動強度を高めて行うと、筋肥大効果がさらに高まります。腕立て伏せの運動強度を高めるには「VRTXバンド」がおすすめです。VRTXバンドを使用することで、腕立て伏せの動作をしながら強度を高められるので、効率良く筋肉量アップを目指せます。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
◉「VRTX BAND」の選ばれる理由- 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
また、VRTXバンドは米国特許取得の新素材を使用しているため、切れにくく安全性が非常に高いのです。しかも、強度が「7段階」に分かれているため、中高年の方でも無理なく筋肉を鍛えることができます。40〜60代の方には軽めの負荷が適していますので、00番「Double Zero」〜2番「Light」を目安に選ぶと良いでしょう。
VRTXバンドを使って腕立て伏せを行う方法
VRTXバンドを使って腕立て伏せを行う方法を紹介します。下の動画を参考にして、無理のない範囲で行ってください。
軽い強度からスタートし、全てのセットで連続15回以上できるようになったら、バンドの強度を1段階上げると良いでしょう。
腕立て伏せで元気な体を手に入れよう!
40〜60代の筋トレには「腕立て伏せ」がおすすめです。胸板を厚くするのと同時に、筋力を発揮する土台となる体幹を鍛えられるため、効率良く体の運動機能を高めることができます。自宅で手軽にできるのも魅力です。
40〜60代の筋トレは、老化を抑え健康寿命を延ばす上で欠かせません。ぜひ「腕立て伏せ」で元気な体を手に入れてください!