歩く筋肉を鍛える筋トレ種目6選!下半身を強化する歩き方のコツも解説
手軽にできる運動として人気のウォーキング。「公益財団法人 笹川スポーツ財団」が2021年に実施した調査では、散歩・ウォーキング実施推計人口が4,913 万人もいるそうです。
でも一方で、「歩くだけで本当に効果があるの?」「どこの筋肉が鍛えられるの?」など、ウォーキングに関する疑問点も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ウォーキングで得られる効果や歩行に必要な筋肉、歩く筋肉の鍛え方、下半身を強化する歩き方のコツなど、「歩く」をテーマに徹底解説します。
また、歩く筋肉を鍛えるのに効果的な「VRTXバンド」も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ウォーキングで得られる効果は?
初めに、ウォーキングで得られる効果について解説します。主な効果は次の3つ。
1. 下半身の筋肉が鍛えられる
ウォーキングを行うと、太ももやお尻など、下半身の筋肉が主に鍛えられます。
ウォーキングにおける1歩1歩の衝撃は、体重の約1.3〜1.5倍と言われています。例えば、体重60kgだと、1歩ごとに約78〜90kgの衝撃が発生することになるのです。
そして、その衝撃のほとんどは下半身の筋肉で受けることになります。つまり、歩けば歩くほど、下半身の筋肉は刺激されて、どんどん強くなっていくのです。
2. 全身の体脂肪が燃焼される
ウォーキングを行うと、全身の体脂肪が燃焼され出し、体が引き締まってきます。
ウォーキング時は心拍数が上がり、大量の酸素が体内に取り込まれるのです。すると、細胞内の小器官であるミトコンドリアの働きが活発となり、脂肪酸が燃やされて、エネルギーとなってどんどん消費されていきます。つまり、歩けば歩くほど、全身の体脂肪が減っていくのです。
3. 心臓や血管が強化される
ウォーキングによって心肺機能が向上すると、心臓のスタミナも上がり強くなってきます。
強い心臓を作るポイントは、ちょっとキツイと感じる程度のペースで歩くことです。また、ウォーキングを行うと、全身の毛細血管がどんどん増えてきます。すると、栄養素や酸素がスムーズに運搬されるようになり、体力もどんどん上がってくるのです。
歩行に必要不可欠な6つの筋肉
次に、歩行に必要不可欠な6つの筋肉について解説します。これらの筋肉を鍛えることで、歩行機能が向上し、歩行スピードが速くなるのです。
また、階段の昇り降りや立ちっぱなしが苦にならなくなってきます。高齢者の方にとっては、歩行中の転倒を防ぐなどの効果もあります。
1. 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋とは、太ももの外側にある大きな筋肉で、大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋によって構成されています。大腿四頭筋が鍛えられると、膝を伸ばす「膝伸展」の動きがスムーズになるのです。また、太ももを上げる「股関節屈曲」の動きもしやすくなります。
2. 内転筋(ないてんきん)
内転筋とは、太ももの内側にある筋肉で、長内転筋・短内転筋・恥骨筋・薄筋・大内転筋・小内転筋によって構成されています。
内転筋が鍛えられると、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きがスムーズになるのです。また、太ももを内側に閉じる「股関節内転」の動きもしやすくなります。
3. ハムストリングス
ハムストリングスとは、太ももの裏側にある筋肉で、大腿二頭筋(長頭・短頭)・半腱様筋・半膜様筋によって構成されています。ハムストリングスが鍛えられると、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きがスムーズになるのです。また、膝を曲げる「膝屈曲」の動きもしやすくなります。
4. 下腿三頭筋(かたいさんとうきん)
下腿三頭筋とは、ふくらはぎの筋肉で、腓腹筋・ヒラメ筋によって構成されています。下腿三頭筋が鍛えられると、足首を伸ばす「足底屈」の動きがスムーズになるのです。
5. 大殿筋(だいでんきん)
大殿筋とは、お尻の大部分を覆っている筋肉で、非常に強い力を発揮できます。大殿筋が鍛えられると、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きがスムーズになるのです。また、太ももを外側に振る「股関節外転」や、外側へ捻る「股関節外旋」の動きもしやすくなります。
6. 腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋とは、背骨から大腿骨にかけて左右対称に付着している筋肉で、大腰筋・小腰筋・腸骨筋によって構成されています。腸腰筋が鍛えられると、太ももを引き上げる「股関節屈曲」の動きがスムーズになるのです。また、歩行時の姿勢を維持する骨盤の前傾に重要な働きをしています。
歩く筋肉を鍛える!おすすめ筋トレ種目6選
それでは、歩く筋肉を鍛える「おすすめの筋トレ種目」を紹介します。具体的には次の6種目。
1. スクワット【大腿四頭筋・大殿筋】
効果:膝を伸ばす「膝伸展」、太ももを上げる「股関節屈曲」、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きがスムーズになり、下半身をしっかり使った歩き方ができるようになります。
やり方
- 肩幅よりも広く足を開き、つま先を外側に向けて立つ
- 手は頭の後ろで組んでおくか、胸の前に伸ばしておく
- 動作中は胸を張り、背筋を伸ばした状態を維持する
- スタート姿勢から、息を吸いながらゆっくりとしゃがむ
- 太ももが床と平行になるくらいまでしゃがむ
- しゃがんだ位置から、息を吐きながら力強く立ち上がる
- 上記4〜6の動作を繰り返す
- キツイと感じる回数×2~3セット行う
2. フロントランジ【大腿四頭筋・大殿筋】
効果:膝を伸ばす「膝伸展」、太ももを上げる「股関節屈曲」、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きがスムーズになり、下半身をしっかり使った歩き方ができるようになります。
やり方
- 両足を閉じ、つま先を正面に向けて立つ
- 両手は腰に当てるか頭の後ろで組んでおく
- 背筋を伸ばして上体を真っ直ぐにする
- 息を吸いながら右足を大きく一歩前に踏み出す
- 着地したら膝を曲げ、無理のない深さまで重心を落とす
- このとき、後方の左膝も曲がった状態になる
- 息を吐きながら足裏で力強く床を蹴り上げ、元の位置に戻す
- 上記4~7の動作を反対側でも同様に行う
- 左右交互にキツイと感じる回数×2~3セット行う
3. カーフレイズ【下腿三頭筋】
効果:足首を伸ばす「足底屈」の動きがスムーズになり、地面をしっかり蹴って進めるようになります。また、足首への負担が軽減され、怪我のリスクが下がるのです。
やり方
- 壁に両手をつき、つま先を真っすぐ前に向けて立つ
- 息を吐きながら踵を力強く上げてつま先立ちになる
- 踵を上げるときは、垂直に上げるよう意識する
- 一番高い位置まで踵を上げたら、そのまま2~3秒キープする
- キープし終わったら、息を吸いながら踵をゆっくり下ろしていく
- 踵が床に触れたら直ぐにまた上げるようにする
- 上記2〜6の動作を繰り返す
- キツイと感じる回数×2~3セット行う
4. シングルレッグヒップリフト【ハムストリングス】
効果:太ももを後方に振る「股関節伸展」、膝を曲げる「膝屈曲」の動きがスムーズになり、歩行スピードが速くなります。股関節伸展筋は、歩行の推進力アップに非常に重要な筋肉です。
やり方
- 床に仰向けになって寝る
- 腕は手の平を下にして体側に伸ばしておく
- 両膝を立てたら、右脚だけ前に伸ばす
- 一旦大きく息を吸いこむ
- 息を吐きながら、左足で床を押すようにしてお尻を持ち上げる
- お尻を持ち上げた状態で2~3秒キープする
- キープが終わったら、息を吸いながらお尻を下げ、元の位置に戻す
- 上記5~7の動作を繰り返す
- 反対側でも同様に行う
- キツイと感じる回数×2~3セット行う
5. バックキック【ハムストリングス・内転筋・大殿筋】
効果:太ももを後方に振る「股関節伸展」、膝を曲げる「膝屈曲」の動きがスムーズになり、歩行スピードが速くなります。股関節伸展筋は、歩行の推進力アップに非常に重要な筋肉です。
やり方
- 四つん這いの状態になる
- 息を吐きながら片方の足を振り上げる
- 膝は自然に曲げ、太ももの付け根から上げるようにする
- また、足をお尻よりも高く上げるようにする
- 足を振り上げたら息を吸いながら元の位置に戻す
- 足を伸ばすときは素早く、戻すときはゆっくりと
- 上記2〜6を繰り返す
- 反対側でも同様に行う
- 少しキツイと感じる回数×2~3セット行う
6. スタンディングニーレイズ【腸腰筋】
効果:太ももを引き上げる「股関節屈曲」の動きがスムーズになり、歩行スピードが速くなります。また、歩行中の姿勢が安定するため、長時間歩いても疲れにくくなるのです。
やり方
- 両手を腰に当て、体を真っ直ぐにして立つ
- 息を吐きながら片方の膝を引き上げる
- 膝がオヘソの高さにくるまで引き上げる
- 膝を引き上げたら、息を吸いながら下ろす
- 足裏が床に着く前に切り返し、再び上げる
- 上記2~5を繰り返す
- 反対側でも同様に行う
- 少しキツイと感じる回数×2~3セット行う
下半身の筋肉を強化する歩き方のコツ
続いて、下半身の筋肉を強化する歩き方のコツを解説します。次の4つを実践することで、下半身の筋肉への刺激を強めながら歩くことができるでしょう。
1. 踵から着地して、つま先で地面を蹴る
歩行時は、踵から着地して、拇趾の付け根へ体重を移動させるようにします。そして、最終的に、つま先で地面を蹴るようにするのです。
この体重移動がスムーズに行われると、地面からの衝撃を上手く吸収しながら力強い歩行ができるようになり、無理なく下半身の筋肉への刺激を強めることができます。
2. 歩幅を広く取り、膝を伸ばす
歩幅を広く取って歩くことで、下半身の筋肉をしっかりと使った歩行が可能となります。ただし、無理に大きくする必要はなく、自分が快適に歩ける歩幅を基本としてください。
また、後ろ脚の膝を伸ばすことで、ハムストリングスと下腿三頭筋への刺激が強まります。
3. 背筋を伸ばす
背筋を伸ばして歩くことで、膝や腰への負担が軽減されます。背中が丸まると首が前に出てしまい、膝や腰への負担が大きくなるので注意してください。背筋を伸ばして歩くには、20〜30メートル前方を見るようにしましょう。
4. 脇を閉めて、腕を前後に大きく振る
脇を閉めて、腕を前後に大きく振ることで、推進力が増し歩行スピードが上がります。また、腕は必要以上に曲げず、自然に垂らした位置で振るようにしてください。腕を後方にしっかりと引くようにすると、腕の振りが自然と大きくなり、推進力がアップします。
- 踵から着地して、つま先で地面を蹴る
- 歩幅を広く取り、膝を伸ばす
- 背筋を伸ばす
- 脇を閉めて、腕を前後に大きく振る
歩く筋肉を鍛えるなら「VRTXバンド」がおすすめ
歩く筋肉を鍛えるのにおすすめなのが「VRTXバンド」です。体に無理なくトレーニング強度を高めることができるため、安全に筋力アップすることができます。
VRTXバンドとは、米国特許取得の新感覚素材を採用したトレーニングチューブ。丈夫で切れにくく、肌触りも滑らかであるため、常に快適な状態でトレーニングができます。
また、バーベルやダンベルとは違い、初動では負荷がかからず、伸ばすに従って少しずつ負荷が大きくなるため、無理なく安全に筋力トレーニングに取り組めるのです。しかも、バンドの強度は7段階(1~91kg)から選択可能なので、筋力が弱い女性や高齢者の方でも大丈夫です。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
◉「VRTX BAND」の選ばれる理由- 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
それでは、VRTXバンドを使用して「歩く筋肉」を鍛える種目を紹介します。また、VRTXバンドのおすすめ強度も記載しておきますので、参考にしてください。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目➀「スクワット」
主に「大腿四頭筋」「大殿筋」が鍛えられます。そして、膝を伸ばす「膝伸展」、太ももを上げる「股関節屈曲」、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きが強化されます。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目②「リバースランジ」
※ 10 : 26~
主に「大腿四頭筋」「内転筋」「大殿筋」が鍛えられます。そして、膝を伸ばす「膝伸展」、太ももを上げる「股関節屈曲」、太ももを後方に振る「股関節伸展」の動きが強化されます。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目③「レッグカール」
※ 0 : 22~
主に「ハムストリングス」が鍛えられます。そして、太ももを後方に振る「股関節伸展」、膝を曲げる「膝屈曲」の動きが強化されます。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目④「ドンキーキック」
主に「ハムストリングス」「内転筋」「大殿筋」が鍛えられます。そして、太ももを後方へ振る「股関節伸展」、膝を曲げる「膝屈曲」の動きが強化されます。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目⑤「カーフレイズ」
主に「下腿三頭筋」が鍛えられます。そして、足首を伸ばす「足底屈」の動きが強化され、足の着地から蹴り出しまでがスムーズになります。
歩く筋肉を鍛えるVRTXバンド種目⑥「リバースレッグプレス」
※ 16 : 04~
主に「腸腰筋」が鍛えられます。そして、太ももを上げる「股関節屈曲」の動きが強化されます。また、歩行中の姿勢が安定し、疲れにくくなります。
【対象種目】スクワット / ドンキーキック / カーフレイズ
【対象バンド】 VRTXオリジナルタイプ(動画内で使用)
➀ 初心者(トレーニング経験3ヶ月未満)
・男性 : 1番「X-Light」~2番「Light」
・女性 : 0番「Zero」~1番「X-Light」
② 中級者(トレーニング経験3ヶ月以上)
・男性 : 3番「Medium」~4番「Heavy」
・女性 : 2番「Light」~3番「Medium」
③ 上級者(トレーニング経験6ヶ月以上)
・男性 : 4番「Heavy」~5番「X-Heavy」
・女性 : 3番「Medium」~4番「Heavy」
④ 高齢者(70歳以上)
男女 : 00番「Double Zero」~0番「Zero」
【対象種目】リバースランジ / レッグカール / リバースレッグプレス
【対象バンド】VRTXオリジナルタイプ(動画内で使用)
➀ 初心者(トレーニング経験3ヶ月未満)
・男性 : 1番「X-Light」~2番「Light」
・女性 : 0番「Zero」~1番「X-Light」
② 中級者(トレーニング経験3ヶ月以上)
・男性 : 2番「Light」~3番「Medium」
・女性 : 1番「X-Light」~2番「Light」
③ 上級者(トレーニング経験6ヶ月以上)
・男性 : 3番「Medium」~4番「Heavy」
・女性 : 2番「Light」~3番「Medium」
④ 高齢者(70歳以上)
男女 : 00番「Double Zero」~0番「Zero」
まとめ / 歩く筋肉を鍛えて歩行機能を高めよう!
ウォーキングは、基礎的な体力を養う非常に優れたトレーニング方法であり、下半身を中心に、全身の70~80%もの筋肉を鍛えることが可能です。また、下半身の筋トレを行い、歩く筋肉を強化すれば、歩行機能が更に高められ、ウォーキングがより快適なものとなります。
手っ取り早く運動不足を解消したい、体力を高めたいという人には、ウォーキングがおすすめです。歩くことで、下半身を中心に筋肉を強化し、健康な体を維持していきましょう!