コラム

太もものストレッチ7選!部位別のやり方と効果を高めるポイント

太ももは、股関節や膝関節の運動に関与し、体を動かすうえで非常に重要な部位です。そのため、加齢や運動不足で硬くなると、運動機能の低下や体の不調を引き起こし、日常生活にも支障をきたす可能性があります

本記事では、太もものストレッチのやり方と、ストレッチ効果を高めるポイントを解説します。また、太ももの硬化が体に及ぼす影響などもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナー歴34年。明治大学卒業後、セントラルスポーツにてトレーナーとして勤務。その後、パーソナルトレーナーとして独立。これまでに、初心者〜スポーツ選手まで2000名以上の筋トレやダイエット、コンディショニングを担当。また、医療機関での運動プログラムの作成・トレーニングの指導にも携わる。

太ももにある3つの大きな筋肉

太ももには、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)・内転筋(ないてんきん)・ハムストリングという3つの大きな筋肉があります。各筋肉の位置と働きは下記の通りです。

1. 大腿四頭筋

大腿四頭筋は、太ももの前面から側面を覆う、サイズの大きな筋肉です。4種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を伸ばす「膝伸展」と、脚を上げる「股関節屈曲」。大腿四頭筋は、ダッシュやジャンプなど、瞬発系のパワフルな動作で使用されます

2. 内転筋

内転筋は、太ももの内側に位置し、骨盤と大腿骨をつないでいる筋肉です。6種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を内側に閉じる「股関節内転」と、脚を後方へ振る「股関節伸展」。内転筋は、股関節の動きを安定させる重要な役割を担っています

3. ハムストリング

ハムストリングは、太ももの後面に位置し、骨盤と膝下をつないでいる筋肉です。3種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を曲げる「膝屈曲」と、脚を後方へ振る「股関節伸展」。ハムストリングは、走力や跳躍力の向上に大きく関わっています

太ももが硬いとどうなる?

太ももの硬化が体に及ぼす主な影響についてお伝えします。具体的には下記の4つ。

1. 股関節・膝関節の可動域が狭くなる 

太ももが硬くなると、股関節・膝関節の可動域が狭くなり、脚を動かしづらくなります。すると、歩行や走行、階段の昇り降り、座位からの立ち上がり、体のバランス維持など、あらゆる場面での運動機能が低下してしまうのです。

また、太ももの肉離れなど、怪我につながる可能性もあります。高齢者の方にとっては、躓きや転倒のリスクも高まります。

2. 基礎代謝が低下する 

太ももが硬くなると、脚を動かしづらくなるため、1日の運動量が減り、次第に筋肉が衰えてきます。すると、筋肉量が減少し、基礎代謝が低下してしまうのです。

基礎代謝は、1日の総消費エネルギーの60〜70%を占めています。そのため、基礎代謝が低下すると、エネルギー消費量が大きく減り、太りやすい体質になってしまうのです。

3. 血流が悪くなる 

太ももには、太い血管やリンパ管が走っているため、太ももが硬くなると、脚の血流が悪くなります。すると、余分な脂肪や水分、老廃物などが血管内に溜まり、むくみやセルライト、冷えの原因となってしまうのです。血行不良を放置しておくと、頭痛やめまい、生理不順など、体の不調につながる可能性があるので注意してください。

4. 骨盤がゆがむ 

太ももには、骨盤を調整する働きもあるため、太ももが硬くなると、骨盤がゆがみ、猫背や反り腰の原因となる可能性があります。更には、腰への負担が大きくなり、腰痛を引き起こすリスクもあるのです。

また、骨盤のゆがみによって、お尻やお腹の筋肉も動きづらくなるため、垂れ尻や下腹ポッコリの原因となる可能性もあります。

【部位別】太もものストレッチ7選

太ももの硬化が体に及ぼす影響を抑えるには、太もものストレッチが効果的です。太ももの柔軟性を高めることで、運動機能を向上させ、体の不調を改善する効果が期待できます。

では、太もものストレッチを紹介します。具体的には下記の7種。部位別になっていますので、まずは、1部位1種目を選んで、無理のない範囲で行ってみましょう

太もものストレッチ➀

【ターゲット】大腿四頭筋

【やり方】

  1. 床に脚を伸ばして座る
  2. 手を体の後ろで床につき、上体を後方に少し倒す
  3. 片脚を外側に向けて曲げ、太ももとふくらはぎをつける
  4. そのまま20~30秒キープする
  5. 反対側も同様に行う
  6. 左右交互に2~3セット繰り返す
太もものストレッチ②

【ターゲット】大腿四頭筋

【やり方】

  1. 手すりなどに手を置いて立つ
  2. 右脚を後ろに向けて曲げる
  3. 右脚の足首辺りを右手でつかむ
  4. そのまま20~30秒キープする
  5. 左脚も同様に行う
  6. 左右交互に2~3セット繰り返す
太もものストレッチ③

【ターゲット】内転筋

【やり方】

  1. 床に座り、左右の足裏を正面で合わせる
  2. 両手で足先を持ち、両膝を外側へ倒す
  3. 股関節が開きやすい位置まで上体を前傾させる
  4. 両手で膝を軽く押すようにしてもよい
  5. そのまま20~30秒キープする
  6. 2~3セット行う
太もものストレッチ④

【ターゲット】内転筋

【やり方】

  1. 床に仰向けに寝る
  2. ガニ股になり、左右の足裏を合わせる
  3. 両膝を外側に倒し、股をできるだけ大きく開く
  4. そのまま20~30秒キープする
  5. 2~3セット行う
太もものストレッチ⑤

【ターゲット】内転筋

【やり方】

  1. 床に座り、右脚を曲げ、左脚は伸ばしておく
  2. 上体を左側へ倒し、左手で左足の爪先をつかむ
  3. そのまま20~30秒キープする
  4. キープ中、左脚を伸ばしたままにしておく
  5. 反対側も同様に行う
  6. 左右交互に2~3セット行う
太もものストレッチ⑥

【ターゲット】ハムストリング

【やり方】

  1. 片脚を折り込み、もう一方の脚は前方へ伸ばす
  2. 脚を伸ばしたまま、上体を前傾する
  3. 指先で伸ばした脚の爪先を触るイメージで
  4. 前傾角度は無理のない範囲でOK
  5. 前傾したまま20~30秒キープする
  6. 反対側も同様に行う
  7. 左右交互に2~3セット繰り返す
太もものストレッチ⑦

【ターゲット】ハムストリング

【やり方】

  1. 床に仰向けになり、脚を伸ばす
  2. 片脚を上げ、ふくらはぎ辺りに両手を添える
  3. 上げた脚を手前に軽く引っ張る
  4. 軽く引っ張りながら20~30秒キープする
  5. 反対側も同様に行う
  6. 左右交互に2~3セット繰り返す

太もものストレッチ効果を高めるポイント

太もものストレッチ効果を高めるポイントは、呼吸法・可動域・キープ時間・セット数・タイミング・頻度の6つです。では、一つずつ具体的に見ていきましょう。

1. ゆっくり長く呼吸しながら伸ばす

太もものストレッチ効果を高めるには、ゆっくり長く呼吸しながら伸ばすことが大切です。ゆっくり長く呼吸すると、太ももの緊張が緩み、伸ばしやすくなります。呼吸のペースは「鼻から5秒で吸い・口から7秒で吐く」を目安としてください

2. 無理のない可動域で伸ばす

太もものストレッチを行う際は、無理のない可動域で伸ばしてください。少し痛いけど気持ちよく感じる程度に伸ばすのがポイントです。無理やり強く伸ばそうとすると、逆に縮もうとする力が強まり、伸ばしづらくなるので注意してください。

3. 1ポーズにつき20秒以上キープする

太もものストレッチは、1ポーズにつき20秒以上キープすると効果が高まります。最初の5〜10秒で徐々に力を強めていき、残りの時間でしっかり伸ばすイメージです。20秒が辛い場合には、途中で一旦緩めながら、合計で20秒以上を目指してください。

4. 1種目につき2セット以上行う

太もものストレッチは、1ポーズにつき2セット以上行うと効果的です。1セット目で筋肉を刺激に慣らし、2セット目以降でしっかり伸ばしましょう。セット間のインターバルは30秒以内が目安です。ただし、呼吸が乱れないよう注意してください。

5. 体が温まっているタイミングで行う

太もものストレッチは、体が温まっているタイミングで行うと効果が高まります。おすすめは、運動後やお風呂上がりのタイミングです。体が温まっていると、血流が良くなるため、筋肉の緊張が緩み、より伸ばしやすくなります。

6. 週3日以上のペースで行う

太もものストレッチは、週3回以上のペースで行うと効果的です。週1回程度だと、間隔が空き過ぎてしまい、効果が上積みされません。初心者の方は、1日おきに週3〜4回からスタートし、体に無理がないようでしたら、もっと増やしてもOKです。

ストレッチ効果を感じ始めるまでの期間は?

太もものストレッチ効果は、比較的早く感じられるものと、1〜3ヶ月で感じられるものに分けられます。例えば、太もものストレッチをスタートして1〜2週間経つと、筋肉の緊張が和らぎ、気分がリラックスしてきます。そして、2〜3週間で、脚を動かしやすくなるでしょう。

しかし、猫背やむくみの改善には1〜2ヶ月、腰痛の改善には2〜3ヶ月かかる傾向があります。なお、ストレッチ効果を感じ始めるまでの期間には個人差がありますので、あくまでも目安としたうえで、焦らずに続けることが大切です。

通常のストレッチでは物足りない場合は?

ストレッチは、器具を使わずに行うことができるトレーニングです。しかし、筋力が向上してくると、中には「徒手だと物足りない」「もっと強いストレッチ感を得たい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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VRTXマルチバンドは高い伸縮性を持つフィットネスアイテムで、7段階のループ形状×4種類の強度により、ストレッチから筋トレまで全て完結できます。太もものストレッチにも対応しており、太ももに適度な負荷を与えることで、柔軟性の向上をサポートし、通常のストレッチ以上の効果を引き出してくれるでしょう。

【VRTXマルチハンドの使用例】
VRTXマルチバンドを使用したストレッチのやり方を紹介します。一般的なストレッチでは難しいポーズも、VRTXマルチバンドを使えば可能となります。また、体の末端をしっかり引き寄せて伸ばすことで、ストレッチ効果がより高まるのです。

下の動画では、上半身のストレッチ4種目と下半身のストレッチ4種目を紹介しています。

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太もものストレッチで元気に動ける体になろう!

太もものストレッチは、運動機能を向上させ、体の不調を改善するための非常に重要なエクササイズです。太ももの柔軟性が高まると、股関節・膝関節の可動域が広がり、脚の動きが良くなります。また、骨盤のゆがみや血流が改善され、体に嬉しい多くの効果がもたらされるのです。

太ももが硬いと感じている方は、ぜひ本記事を参考にして「太もものストレッチ」を行い、いつまでも元気に動ける体を目指してください!



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