ゴムバンドを用いたベンチプレスのやり方をプロが解説!裏ワザトレーニングも紹介!
ゴムバンドは、ベンチプレスの強度を高め、筋肥大や筋力アップを目指すのに非常に有用なアイテムです。本記事では、ゴムバンドを用いたベンチプレスのやり方を詳しく解説します。
ベンチプレスが伸び悩んでいる人、なかなか胸板が厚くならない人は必見です。また、ゴムバンドの特長を活かした裏ワザトレーニングも紹介しますので、お見逃しなく!
ゴムバンド(トレーニングバンド)とは?
筋トレはもちろん、ダイエットやケガのリハビリなど、オールマイティーに対応できるのがゴムバンドの最大の特長です。その秘密は「負荷のかかり方」にあります。
ゴムの張力を利用して筋肉に負荷をかける
ゴムバンドでかかる負荷は、ゴムの張力を利用しています。張力とは、ゴムを伸ばしたときに、ちぎれないように引っ張り続ける力であり、伸びるにしたがって強くなります。
つまり、ゴムバンドを用いてトレーニングを行うと、スタート時は負荷が小さく、伸びていくにしたがってどんどん負荷が大きくなるのです。そのため、力が弱い人でも動作をスタートさせやすく、自分ができるところまで伸ばせばいいので、無理なく鍛えられます。
初動(動作の初め)では負荷が小さい
ゴムバンドを使用すれば、初動(動作の初め)では小さな負荷しかかからないため、関節や腱に対する負担を軽減でき、ケガのリスクも低くなります。
筋肉は全可動域で強い力を発揮できるわけではなく、初動ではまだ小さな力しか発揮できません。そのため、初動で大きな負荷がかかってしまうと、筋肉で負荷を受け止め切れず、関節や腱に対する負担が大きくなってしまうのです。
バーベルやダンベルは持っただけで重さがあるため、初動から大きな負荷がかかりやすくなります。
しかし、ゴムハンドであれば、初動ではほとんど負荷がかからないため、関節や腱に対する負担も軽減され、トレーニングの安全性が高まるのです。
終動(動作の終わり)で負荷が最大となる
ゴムバンドを使用すれば、終動(動作の終わり)で最も大きな負荷がかかるため、筋肉を効率良く鍛えられます。筋肉を発達させるには「終動負荷」が重要なカギとなるのです。
筋肉には、最も収縮が強まり、最も大きな筋力を発揮できる「最大筋収縮位置」があります。プル系のアームカールやローイングでは、腕(脚)を曲げた位置が「最大筋収縮位置」であり、プッシュ系のベンチプレスやスクワットでは、腕(脚)を伸ばした位置が「最大筋収縮位置」です。そして、この最大筋収縮位置で大きな負荷をかけることが、筋肉を発達させるための最も重要なポイントになります。
一般的な筋トレ種目の場合、動作のフィニッシュ地点が「最大筋収縮位置」と考えてください。よって、動作の終りで最も大きな負荷がかかるゴムバンドであれば、初心者であっても簡単に、最大筋収縮位置で大きな負荷をかけられるのです。
あらゆる動作方向で負荷をかけられる
動きや姿勢に制限がなく、あらゆる動作方向で負荷をかけられるのもゴムバンドの特長です。自分が必要とする動きに合わせて、立ちながらでも座りながらでもできますし、関節が動かせる範囲であれば、どの角度でも可動させられます。
そのため、ゴムバンドが1本あれば、自宅にいながら、腕・肩はもちろん、胸・背中・脚にいたるまで、全身の筋肉を鍛えられるのです。また、スポーツの実際の動きの中に取り込むことも可能です。たとえば、テニスのストロークや野球のバッティングなど、スポーツにおける実用的な筋肉強化にも役立ちます。
ベンチプレスにゴムバンドを用いるメリットは?
続いて、ベンチプレスにゴムバンドを用いるメリットについて解説します。バンドベンチプレスの効果を最大限に高めるには、下記の2点をしっかり理解しておくことが大切です。
1. 最大筋収縮位置で大きな負荷をかけられる
ベンチプレスにゴムバンドを用いる最大のメリットは、先述しました「最大筋収縮位置」で、より大きな負荷をかけられることです。
ベンチプレスの「最大筋収縮位置」は、腕を伸ばしてバーベルを押し上げた位置(動作の終わり)です。この位置で大胸筋は最も収縮し、最も大きな筋力を発揮できます。したがって、この位置で大きな負荷をかけることが、大胸筋強化の最重要ポイントです。
ゴムバンドを用いてベンチプレスを行うと、バーベルを押し上げるにしたがってゴムバンドの負荷がどんどん大きくなります。そして、バーベルを押し上げた位置(最大筋収縮位置)でゴムバンドの負荷が最大となるため、筋肥大や筋力アップの効果が高まるのです。
2. トップポジションで負荷が抜けない
トップポジションで負荷が抜けないことも、ゴムバンドを用いる大きなメリットです。ゴムバンドを用いると、バーベルを押し上げた位置(最大筋収縮位置)で、下に引っ張られる力が最も大きくなるため、筋肉の緊張が持続し、筋肉への効きが良くなります。
ベンチプレスの場合、バーベルを押し上げた位置で腕の関節がロックされてしまうと、骨格が支柱となってバーベルを支えてしまうため、負荷が抜けてバーベルを保持しやすくなります。しかし、ゴムバンドを用いると、腕の関節がロックされたとしても、バンドの伸びが最大となっているため、下に引っ張られる大きな力が加わり負荷が抜けないのです。
ベンチプレスに適したゴムバンドの形状は?
ベンチプレスに用いるゴムバンドを選ぶ際には、セッティングしやすい形状のバンドを選ぶことが大切です。具体的には下記の3つの条件を満たすバンドを選びましょう。
帯状で幅があるタイプのゴムバンド
帯状で幅のあるタイプのゴムバンドの方が、バーベルシャフトに引っ掛けるのに便利です。チューブ状だと動作中にズレやすくなります。
しかし、帯状であれば、シャフトとの接触面積が大きいため、ズレにくく、ベンチプレスのフォームを安定させやすいのです。
ループ型のゴムバンド
ベンチプレスに用いるゴムバンドは、ループ型のものを選んでください。1本のひも状の場合、左右の端を結ばないとセッティングできません。ループ型であれば、結ぶ必要がないので、セッティングしやすく左右のバランスも取りやすいのです。
長いタイプのゴムバンド
ゴムバンドをベンチプレス用にセッティングするには、十分な長さが必要です。ベンチの下から伸ばしてバーベルの上を通し、またベンチの下まで伸ばすので、短かずぎるとセッティングできない場合があります。選ぶ際には、長いタイプのゴムバンドを選びましょう。
バンドベンチプレスのセッティング方法
バンドベンチプレスのセッティング方法を紹介します。動画で見てもらった方がわかりやすいので、まずは下の動画で実際のセッティング方法をご覧ください。その上で、記載したセッティング方法のポイントを確認してもらうと良いでしょう。
【セッティング方法のポイント】
- ベンチ台の下にバンドを通すときには、安全のため、バーベルを台から外しておく
- 下側のバンドは、自分がバーベルを下ろしてくる位置に引っ掛ける
- 頭側のバンドは、バーベルと垂直になるようにセットする
- バーベルに対して、左右のバンドの位置・テンションを揃える
- バンドのテンションが抜けた時に、ボトムにつくようにする
- 構えたときに頭側に引っ張られる感じがする場合は、バンドを少し手前に引く
- 普段と同じ位置にバーベルを下ろせるよう、バンドの位置を調整する
バンドベンチプレスのトレーニングの進め方
初めてバンドベンチプレスを行う場合、いきなり高重量のバーベルでやるのはNGです。どんなにトレーニング経験がある方でも、最初はプレートをつけずにシャフトだけで動作を行い、バンドの張力を受けながら挙上する感覚に慣れる必要があります。
そして、感覚がつかめてきたら、軽めのプレートから使用し、少しずつ重くしていくようにしてください。特に初心者の方は、筋力が弱いと動作が不安定となり、バランスを崩しやすいので注意が必要です。
まずは、シャフトだけで安定して20回以上できるようになるまでは、フォーム固めに徹しましょう。
バンドベンチプレスの裏ワザトレーニング
終動負荷が大きくなる特長を利用した鍛え方として、可動域を狭くしてバンドベンチプレスを行う方法があります。バーを下ろす深さを浅くすることで、終動負荷を受けやすい範囲に絞って上下動がくり返されるため、筋肥大・筋力アップに効果的なのです。
動作のポイントは下記の通り。
- バーを下ろす深さは、通常の深さの半分程度まで(バーは胸に触れない)
- 半分程度まで下ろすのが無理になったら、さらに浅くする
- 筋力低下に伴い、下ろす深さを、1/2→1/3→1/4・・・と少しずつ浅くしていく
- そして、腕をほとんど曲げられない状態となったらセット終了
- こうすることで、安全に限界まで追い込むことができる
- 通常の可動域で行った後、可動域を狭くして追い込むと効果が高まる
ベンチプレスにバンドを用いるなら「VRTXバンド」が最適!
ベンチプレスにゴムバンドを用いるなら「VRTXバンド」が最適です。VRTXバンドとは、米国特許取得の新感覚素材を採用したバンドであり、安全で快適な使い心地を実現しています。では、VRTXバンドがベンチプレスに適している理由を見ていきましょう。
伸縮性・耐久性に優れている
VRTXバンドは、布繊維とゴム繊維の混紡素材で作られているため、伸縮性と耐久性に優れ、長期間安心して使用することができます。ゴム素材のものは、保管場所や使用方法によって劣化が進行しやすく、切れる可能性も高いので、注意してください。
滑りにくいので動作が安定する
バンドベンチプレスの動作を安定させるには、滑りにくいバンドであることが絶対条件です。VRTXバンドは帯状で適度な幅があり、表面には柔らかい布繊維が使用されているため滑りにくくなっています。バーベルにもピタッとフィットするので安心です。
強度が7段階に分かれている
バンドベンチプレスの効果を高めるには、ゴムバンドの強度の調整がポイントです。筋力アップに応じて、段階的にバンドの強度を高めていかなければなりません。VRTXバンドの強度は7段階(1〜91kg)に分かれているため、漸進的な強度アップが可能です。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
◉「VRTX BAND」の選ばれる理由- 肌触り良く、切れる心配なし: 米特許取得の新感覚素材を使用。切れにくく肌に優しい。ゴムチューブの劣化や肌への問題を解消し、トレーニング初心者でも安全かつ快適に利用可能。
- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
まとめ
ベンチプレスの記録を伸ばしたい人、胸板をもっと厚くしたい人には、バンドベンチプレスがおすすめです。バーベルとゴムバンドの組み合わせによって、通常のベンチプレスよりも終動負荷が大きくなるため、さらなる筋肥大・筋力アップが期待できます。
バンドベンチプレスは、ゴムバンドの強度を調整すれば、初心者〜上級者まで実践可能です。チャレンジしてみたい方は、ぜひ本記事を参考にして取り組んでみてください。