上腕三頭筋の筋トレ種目ベスト5!負荷を集中させるテクニックや効果的なプログラム例も紹介
引き締まった二の腕や強い腕を手に入れるには、上腕三頭筋のトレーニングが欠かせません。
上腕三頭筋は、二の腕を太くしたり引き締めたりする上で非常に重要な筋肉です。しかし、普段あまり意識されない筋肉であるため、筋トレ初心者の中には、上腕三頭筋の鍛え方がよくわからない人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、筋トレ初心者を対象に、上腕三頭筋を鍛える方法について解説します。自宅でできる上腕三頭筋の筋トレ種目や、負荷を集中させるテクニック、効果的なプログラム例などがわかりますので、ぜひ参考にしてください。
上腕三頭筋とは?
上腕三頭筋とは、上腕後面にある筋肉です。その名の通り、「長頭」「外側頭」「内側頭」の三つの頭を持っています。外側頭と内側頭は、2つ合わせて「短頭」とも呼ばれます。
上腕三頭筋は、主に肘を伸ばす働きをしています。たとえば、ものを押すプレス系動作で使われます。また、ものを投げる動作でも重要な働きをしている筋肉です。
- 「長頭」は、腕を下ろしたときに、内側上部に位置する筋肉。
- 「外側頭」は、長頭の外側に位置する筋肉。
- 「内側頭」は、肘周辺の深部に位置する筋肉。
上腕三頭筋は、主に肘を伸ばす働きをしています。たとえば、ものを押すプレス系動作で使われます。
また、ものを投げる動作でも重要な働きをしている筋肉です。上腕三頭筋は、上腕筋群の約3分の2を占めています。そのため、上腕を太くしたり引き締めたりしたい場合には、上腕三頭筋の筋トレが不可欠です。
特に筋トレ初心者の男性は、上腕二頭筋(力こぶの筋肉)の方に意識が行きがちですが、短期間で上腕を太くしたいなら、上腕三頭筋を優先して鍛えた方が良いでしょう。
上腕三頭筋を太くするための簡単なコツ
筋トレ初心者が、上腕三頭筋を太くするための簡単なコツを紹介します。上腕三頭筋は「腕を伸ばすための筋肉」です。そのため、腕が伸びていくに従って筋肉の収縮が強まります。
そして、腕が真っ直ぐ伸ばされた位置が、最も筋肉の収縮が強まるマッスルポイントです。
筋肉を発達させるには、筋肉が最も収縮した位置(最大筋収縮位置)でしっかり負荷を受けなければなりません。したがって、上腕三頭筋を太くするには、腕を真っ直ぐ伸ばした位置で頑張ることが重要なのです。
具体的には、腕を伸ばした状態で2〜3秒キープします。重さに耐えながら最大筋収縮を維持することで、効率良く筋肥大効果を高められるのです。
長頭と短頭の鍛え方の違い
上腕三頭筋の筋トレでは、フォームを変えることで、「長頭」と「短頭(外側頭・内側頭)」に、それぞれ負荷を集中させることができます。上腕三頭筋の筋トレでは、長頭と短頭をバランスよく鍛えることが大切です。
上腕三頭筋に負荷を集中させるには?
上腕三頭筋のトレーニングでは、フォームを変えることで、「長頭」と「短頭(外側頭・内側頭)」に、それぞれ負荷を集中させることができます。上腕三頭筋のトレーニングでは、長頭と短頭をバランスよく鍛えることが大切です。
長頭に負荷を集中させるには?
長頭は、肘関節と肩関節をまたぐ「二関節筋」です。つまり、肘を伸ばすだけでなく、肩を動かすときにも使われるのです。長頭にフォーカスするには、上腕を上方に上げた状態で肘を伸ばすことで、運動に参加しやすくなります。
イメージ画像(参考)
短頭(外側頭・内側頭)に負荷を集中させるには?
短頭(外側頭・内側頭)は、肩関節をまたがない「単関節筋」です。つまり、肘を伸ばすためだけに使われるのです。短頭にフォーカスするには、上腕を体側に固定した状態で肘を伸ばすことで、運動に参加しやすくなります。
イメージ画像(参考)
【ダンベル】上腕三頭筋の筋トレ種目3選
それでは、ダンベルを使用する上腕三頭筋の筋トレ3種目を紹介します。ダンベルは、片手で持って腕を伸ばす動作をしやすく、上腕三頭筋を鍛えるのに便利なアイテムです。筋トレ初心者の場合は、片方1〜5kgの軽いダンベルで筋肥大効果が期待できます。
1. フレンチプレス(チューブを使用)
【鍛えられる部位】
上腕三頭筋の「長頭」が主に鍛えられます。
【効果】
上腕三頭筋の「長頭」が発達すると、上腕三頭筋全体が太くなってきます。特に、フレンチプレスは「長頭」がストレッチされやすい種目です。筋肉はストレッチ状態で負荷がかかると、筋損傷が激しくなるという性質があります。そのため、軽いダンベルでも上腕三頭筋を発達させやすいのです。
【やり方】
- 片手でダンベルを持ち、天井に向けて真っ直ぐ腕を伸ばす。
- 肘を支点にして腕を曲げ、ダンベルを肩後方へ下ろしていく。
- ダンベルを下ろしたら、再び天井に向けて腕を伸ばしていく。
- 1回ごとに、腕を伸ばした位置で2〜3秒キープする。
- 上記2〜4を繰り返す。1セットずつ左右交互に行う。
【ポイントと注意点】
- チューブを両手で持ち、チューブの真ん中を両足で踏み、固定します。
- 上体をまっすぐにして立ち、肘を曲げて両手を頭の後ろに持ってきます。
- 肘を固定したまま、両手を頭上に伸ばしていきます。
- しっかり上まで伸ばしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- この動作を繰り返し行います。
- ダンベルが重すぎると肘を痛めやすいので注意してください。
※トレーニングチューブの注意点
関節への負担を軽減しながら筋肉を鍛えられるトレーニングチューブは、理想的な筋トレ器具です。しかし、安全に使うためには注意すべき点もあります。
トレーニングチューブは「天然ゴム」を素材とした製品が多いのですが、ゴム素材のものは、使用環境や使用方法により劣化が進行し、切れる可能性があるのです。
ゴムの断裂を防ぎ、安全にトレーニングしたい方には、新しい素材を使った「VRTXバンド」をおすすめします。使い方は一般のチューブと同じですが、切れにくく安全性が高いのです。
米特許取得の新感覚素材を採用。日本グッドデザイン受賞。切れにくく、肌に優しい。安全性と快適性を実現。
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- 幅広い強度バリエーション: 7段階の強度設定。1kgから91kgの負荷調整可能。初心者から上級者、老若男女を問わず、種目に応じてバンドを使い分け、多彩なトレーニングが実現。
- トレーニング動画100本以上を公開: 各領域のトレーナーが使用方法を紹介する動画を100本以上公開中。筋力トレーニングに限らず、ストレッチや競技パフォーマンス向上にも活用可能。
2. キックバック(ダンベル使用)
【鍛えられる部位】
上腕三頭筋の「短頭」が主に鍛えられます。
【効果】
上腕三頭筋の「短頭」が発達すると、上腕三頭筋の形が良くなります。「短頭」が発達した上腕三頭筋は、馬の蹄(Uの字)のような美しい形が特徴です。特に、キックバックは外輪郭を目立たせる効果が高く、正面から見ても上腕三頭筋の大きさがわかるようになります。
【やり方】
- 片手でダンベルを持ち、もう一方の手を椅子などに置き上体を前傾させる。
- ダンベルを持っている方の腕を曲げ、肘を体側の高さで固定する。
- 肘を支点として腕を伸ばし、ダンベルを後方へ押し上げる。
- 腕を伸ばした位置で2〜3秒キープしたら、腕を曲げてダンベルを下ろす。
- 上記3〜4を繰り返す。1セットずつ左右交互に行う。
【ポイントと注意点】
- 上腕を水平にし、脇を閉めた状態で動作しましょう。
- 上腕を固定したまま、肘から先だけを動かしてください。
- 1回1回、腕をしっかり伸ばすよう意識してください。
- ダンベルが重すぎると肘を痛めやすいので注意してください。
3. ライイングエクステンション(ダンベル使用)
【鍛えられる部位】
上腕三頭筋全体が鍛えられます。
【効果】
上腕三頭筋全体をバランス良く発達させるのに効果的な種目です。上腕三頭筋がバランス良く発達すると、スポーツにおける「投げる動作」の強化に役立ちます。特に、ボール・やり・砲丸などを投げるスポーツにとって、パフォーマンスを向上させる重要な種目の一つです。
【やり方】
- 両手にダンベルを持ち、フラットベンチに仰向けに寝る。
- 両腕を天井に向けて伸ばした姿勢から、ゆっくり腕を曲げてダンベルを下ろす。
- 握り拳を眉間の前まで下ろしたら、腕を伸ばしていく。
- 1回ごとに、腕を伸ばした位置で2〜3秒キープする。
- 上記2〜4を繰り返す。
【ポイントと注意点】
- 肘の位置を動かさずに、グリップが弧を描くように上げましょう。
- 動画のフォームで行うと、短頭への負荷が大きくなります。
- 頭側に上腕を倒して行うと、長頭への負荷が大きくなります。
- ダンベルが重すぎると肘への負担が大きくなるので注意してください。
【自重】上腕三頭筋の筋トレ種目2選
続いて、自重でできる上腕三頭筋の筋トレ2種目を紹介します。自重であれば、手に何も持たないのでフォームが安定しやすく、女性や高齢者の方でも取り組みやすいでしょう。また、筋トレ初心者の男性が、基礎的な筋力を養うのにも効果的な種目になります。
1.リバースプッシュアップ(自重)
【鍛えられる部位】
・上腕三頭筋全体が鍛えられます。
・肩の筋肉も副次的に鍛えられます。
【効果】
上腕三頭筋を引き締め、二の腕のプルプルを解消するのに効果的な種目です。また、上腕三頭筋の基礎的な筋力が高まることで、ものを押す・ものを持ち上げる・腕を伸ばす・座面に手をついて立ち上がるなど、日常でのさまざまな動作がスムーズになります。
【やり方】
- 背中の後ろの椅子の上に、手を肩幅程度に開いてつく。
- 足を前方に置き、腕を伸ばしてお尻を浮かせた状態にする。
- 腕をゆっくり曲げ、上体を真っすぐ下に沈めていく。
- 上体を沈めたら、腕を伸ばし元の位置に戻す。
- 上記3〜4を繰り返す。
【ポイントと注意点】
- 上体を垂直に動かすように意識しましょう。
- 肘は戻せる範囲で曲げるようにしてください。
- 動画のフォームで行うと、長頭への負荷が大きくなります。
- 手幅を広くして行うと、短頭への負荷が大きくなります。
2. ナロープッシュアップ(自重)
【鍛えられる部位】
・上腕三頭筋全体が鍛えられます。
・体幹(腹筋・背筋)も副次的に強化されます。
【効果】
上腕三頭筋を引き締め、二の腕のプルプル感を解消するのに効果的な種目です。また、体を一直線にした姿勢を維持することで、体幹(腹筋・背筋)が強化され、お腹まわりの引き締めや運動機能の向上、姿勢の改善などにも役立ちます。
【やり方】
- 手で三角形を作るようにして、腕立て伏せの姿勢になる。
- お腹に力を入れて、体を一直線にした姿勢を維持する。
- 腕を曲げて体を沈めていく。
- 体を沈めたら、腕を伸ばして体を押し上げる。
- 上記3〜4を繰り返す。
【ポイントと注意点】
- 膝を床について行ってもOKです。
- 肘は戻せる範囲で曲げるようにしてください。
- 動画のフォームで行うと、短頭への負荷が大きくなります。
- 脇を閉めて行うと、長頭への負荷が大きくなります。
上腕三頭筋の筋トレプログラム例
続いて、筋トレ初心者を対象とした上腕三頭筋の筋トレプログラム例を紹介します。プログラムを組む際のポイントは下記の4つです。
- 初心者は2〜3日おきに週2回鍛えるのが効果的。
- 1回で行う種目数は3種目までとし、長頭と短頭をバランスよく鍛える。
- 筋肥大させたい場合には、1種目につき8〜12回×2セットが目安。
- 引き締めたい場合には、1種目につき15〜20回×2セットが目安。
上腕三頭筋は胸や肩の筋トレでも使われるので、多くやり過ぎてしまうと筋肉の疲労回復が追い付かなくなり、逆に筋力が低下してしまうので注意しましょう。筋トレ初心者に効果的な種目の組み合わせ方は、以下を参考にしてください。
種目の組み合わせ方は以下を参考にしてください。
Aパターン(月・木):フレンチプレス(長頭)+キックバック(短頭)
Bパターン(月・木):フレンチプレス(長頭)+ リバースプッシュアップ(全体)
Cパターン(月・木):キックバック(短頭)+ナロープッシュアップ(全体)
上腕三頭筋のよくある質問
上腕三頭筋のよくある質問を紹介します。「効果が出る時期」「痛みの原因」「食事・睡眠」に関してアドバイスしていますので、ぜひ参考にしてください。
1.上腕三頭筋の筋トレ効果はいつ頃からでる?
上腕三頭筋の筋トレ効果が出るまでには、2〜3ヶ月かかるでしょう。
筋トレ初心者の場合、最初の1ヶ月で、まず筋力がグンと高まります。しかし、筋肥大が始まるまでにはタイムラグがあり、筋力アップした後の2ヶ月目以降となります。
2.上腕三頭筋の筋トレを行うと肘が痛くなる原因は?
上腕三頭筋の筋トレ中に、手首の曲げ過ぎや指の力の入れ過ぎなどで、肘付近の筋肉が炎症を起こし、痛みを発症する場合があります。肘に痛みを感じる場合には、使用重量を軽くして手首への負担を軽減させてください。
3.上腕三頭筋を太くするための食事方法は?
上腕三頭筋を太くするには、筋肉の材料となるタンパク質の摂取量を増やす必要があります。目安としては、体重1kg当たり約2gです。おすすめは、ヒレ肉やササミなどの高タンパク低脂肪の食材。不足分はプロテインで補いましょう。
4.上腕三頭筋を太くするための睡眠時間は?
上腕三頭筋を太くするには、1日7〜8時間の睡眠時間を目安にしてください。
筋肉は睡眠中に疲労回復し成長するため、睡眠不足が続くと発達が妨げられてしまうのです。就寝前に湯船にゆっくり浸かるなどして、熟睡できるよう心がけましょう。
上腕三頭筋の筋トレで理想的な二の腕を目指そう!
上腕三頭筋の筋トレは、上腕を太くするだけでなく、日常動作やスポーツパフォーマンスの向上に大いに役立ちます。普段あまり意識されない分、鍛え始めると筋トレ効果が出やすい部位でもあります。
男性は太くてたくましい二の腕を目指し、女性は引き締まったしなやかな二の腕を目指し、上腕三頭筋を鍛えていきましょう!