スクワットの効果を高めるには?正しいフォームと目的別トレーニング法
スクワットは、下半身を中心とした筋力向上や筋肥大、体脂肪減少など、さまざまな身体的効果をもたらします。しかし、正しいフォームと目的に合ったトレーニング法で鍛えないと、期待通りの効果が得られません。
本記事では、スクワットの正しいフォームと目的別のトレーニング法を解説します。「太ももの筋量を増やしたい」「下半身を引き締めたい」など、スクワットで早く効果を出したい方は、ぜひ参考にしてください。
スクワットで得られる筋肥大効果
スクワットで得られる主な筋肥大効果を紹介します。スクワットでは下半身全体が鍛えられますが、重点部位となるのは「大腿四頭筋」「ハムストリングス」「大臀筋」です。では、部位ごとに詳しく見ていきましょう。
1. 大腿四頭筋の筋量が増加する
スクワットを行うと、大腿四頭筋の筋量が増加します。大腿四頭筋とは、太ももの前面〜側面部の大きな筋肉で、非常に強い力を発揮することができます。
太ももをたくましくしたいなら、スクワットを行うのが一番の近道です。大腿四頭筋が発達すると、ショートパンツが似合う太くてパワフルな太ももになってきます。
2. ハムストリングスの筋量が増加する
スクワットを行うと、ハムストリングスの筋量も増加します。ハムストリングスとは、太ももの裏側の筋肉です。
ハムストリングスが発達すると、太ももの裏側の厚みが増し、よりパワフルな太ももになってきます。また、お尻との境目にメリハリがつき、後ろから見たときに、スマートで魅力的な下半身を演出できるでしょう。
3. 大臀筋の筋量が増加する
スクワットを行うと、大臀筋の筋量も増加します。大臀筋とは、お尻全体を覆っている大きな筋肉です。
お尻には骨格がないため、筋肉でお尻の位置を保っています。しかし、加齢などでお尻の筋肉が減少すると、重力に抵抗できずお尻が垂れ下がってしまうのです。大臀筋が強化されることで、お尻の垂れ下がりを防ぎ、上向きのヒップを保つことができます。
スクワットで得られるダイエット効果
スクワットで得られる主なダイエット効果を紹介します。スクワットは、特に体脂肪がつきやすい「太もも」「お尻」を引き締めるのに効果的です。また、全身の引き締めにも役立ちます。では、部位ごとに詳しく見ていきましょう。
1. 太ももが引き締まる
ダイエット用のスクワットを行うと、太もも全体がスッキリと引き締まってきます。太ももの内側には太い血管やリンパ管が走っているため、スクワットによって太ももの筋肉が活性化すると、滞っていた血流が改善されます。すると、太もも周辺に溜まっていた余分な脂肪や水分、老廃物が体外に排出されやすくなり、太ももが引き締まってくるのです。
2. お尻が引き締まる
ダイエット用のスクワットを行うと、お尻もキュッと引き締まってきます。スクワットには、お尻の垂れ下がりを防ぐ効果はもちろん、ヒップラインを美しく整える効果もあります。
男性であれば、筋肉質でシャープなヒップライン。女性であれば、適度な丸みのある逆ハート型のヒップラインを目指すことができます。
3. 基礎代謝量が増加する
スクワットによって下半身の筋量が増加すると、基礎代謝も増加します。基礎代謝とは、心拍や呼吸、体温を維持するのに必要な最低限のエネルギーであり、1日の総消費エネルギーの約60〜70%を占めています。そのため、スクワットによって基礎代謝が増加すれば、食べても太りにくい体質に改善されるのです。
スクワットの効果を高める正しいフォーム
筋肥大用であってもダイエット用であっても、スクワットの基本となるフォームは同じです。基本となるフォームが身に付けば、目的に合わせたさまざまなバリエーションも行いやすくなります。
ここでは、スクワットの正しいフォームを「自重」と「ダンベル」に分けて解説しますので、まずは、基本となる動作方法をしっかりとマスターしましょう。
1. 自重スクワット
【やり方】
【スタート姿勢の作り方】- 足を肩幅程度に開いて立ち、両手を前に伸ばす
- 左右のつま先はやや外側を向けておく
- 胸を張り、背中を真っ直ぐにする
- 目線は正面に向けておく
【しゃがみ方】
- 息を吸いながら、お尻を後ろに突き出すと同時に膝を曲げていく
- しゃがみながら、上体をやや前傾させていく
- 踵を浮かさずに、足の裏全体で床を踏みしめるようにしゃがむ
- 2~3秒かけて、太ももが床と平行になるくらいまでしゃがむ
【立ち上がり方】
- 息を吐きながら、前傾姿勢のまま立ち上がり始める
- 立ち上がりながら、上体を起こしていく
- フィニッシュでは、背中を真っ直ぐにした姿勢に戻る
- 立ち上がる時は、自然なスピードで立ち上がるようにする
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背中が丸まってしまうと、腰への負担が大きくなってしまう
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左右対称に開かれたつま先と同じ方向に膝が向くようにする
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立ち上がる時に、膝が内側に入らないようにする
2. ダンベルスクワット
【やり方】
【スタート姿勢の作り方】- 1個のダンベルを両手で挟むようにして胸の前で持つ
- ダンベルを胸の前で固定し、足を肩幅程度に開いて立つ
- 左右のつま先はやや外側を向けておく
- 胸を張り、背中を真っ直ぐにする
- 目線は正面に向けておく
【しゃがみ方】
- ダンベルを固定したまま、お尻を真っ直ぐ下に落としていく
- しゃがみながら、上体をやや前傾させていく
- 足の裏全体に体重を乗せるよう意識する
- 太ももが床と平行になるくらいまでしゃがむ
【立ち上がり方】
- しゃがんだらすぐに切り返し、立ち上がり動作に入る
- ダンベルを固定しまま、お尻を真っ直ぐ上に上げていく
- 立ち上がりながら、上体を起こしていく
- フィニッシュでは、背中を真っ直ぐにした姿勢に戻る
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胸を張りすぎて腰が反らないようにする
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膝が内側に入ってしまうと、動作がしにくくなる
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しゃがんだ位置でキープすると、膝への負担が大きくなってしまう
【筋肥大用】スクワットの効果的トレーニング法
筋肥大用スクワットのトレーニング法を紹介します。下半身を中心とした筋量増加を目的とする場合には「高負荷×中間回数」のトレーニングが効果的です。
1. ダンベルで負荷を高める
スクワットで筋肥大を狙う場合には、ダンベルまたはバーベルを使用し、10〜15回が限界となる負荷で鍛えるのが効果的です。正しいフォームを維持しながら15回以上繰り返せるようになったら少し重量を増やし、再び15回を目指しましょう。
もっと重い重量で行うスクワットもありますが、低回数(5回以下)になると、筋肥大よりも筋力アップに対する効果が優先されてしまうので、注意してください。
2. セットごとに重量を重くしていく
スクワットを高負荷で安全に行うには、セットごとに重量を重くしていくトレーニング法が効果的です。例えば、1セット目を30kg、2セット目を40kg、3セット目を50kgで行います。
いきなり最大重量で行うのではなく、段階的に重量を重くしていくことで、より重い重量に対する体の準備ができ、安全に高負荷を扱うことができるのです。
3. 筋肥大用スクワットのプログラム例
スクワットで筋肥大を狙う場合のプログラム例を紹介します。種目は「ダンベルスクワット」です。使用重量は、自分の筋力に合わせて調整してください。
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1セット目:自重のみ×20~25回(ウォームアップ)
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2セット目:自重+10kgのダンベル×10~15回(ウォームアップ)
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3セット目:自重+20kgのダンベル×10~15回(メインセット)
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4セット目:自重+20kgのダンベル×10~15回(メインセット)
上記プログラムを、2〜3日おきに週2回行ってください。ウォームアップ2セット+メイン2セットの合計4セットを基本とします。もし、3セット目で9回以下となってしまった場合には、4セット目は15kgに減らして行いましょう。メインセットは、必要に応じてもう1セット追加してもOKです。
【ダイエット用】スクワットの効果的トレーニング法
ダイエット用スクワットのトレーニング法を紹介します。体脂肪の減少・筋肉の引き締めを目的とする場合には「低負荷×高回数」のトレーニングが効果的です。
1. 自重または軽い負荷で高回数行う
スクワットによるダイエット効果を高めるには、自重または軽い負荷で20回以上繰り返すのが効果的です。高回数行うことで、1セットの運動時間が長くなり、それだけ多くの酸素が体内に取り込まれます。すると、脂肪を燃焼する小器官であるミトコンドリアの働きが活発となり、余分な体脂肪がエネルギーとして消費されやすくなるのです。
また、低負荷×高回数で鍛えると、筋肥大しにくい赤筋(遅筋)が刺激されるので、マッチョな筋肉ではなく、しなやかで引き締まった筋肉になってきます。
2. 短めのインターバルで行う
スクワットによる酸素摂取量を増やすには、セット間のインターバルをできるだけ短くして行った方が効果的です。心拍数がある程度落ち着いてきたタイミングで次のセットに入ることで、より多くの酸素が体内に取り込まれ、脂肪燃焼効果が高まります。
3. ダイエット用スクワットのプログラム例
スクワットによるダイエット効果を高め、体脂肪の減少・筋肉の引き締めを狙う場合のプログラム例を紹介します。種目は「自重スクワット」です。
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1セット目:自重のみ×20回以上
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2セット目:自重のみ×20回以上
上記プログラムを、2〜3日おきに週2回行ってください。筋肉痛が治まり体力的に問題がない場合には、1〜2日おきに週3回行ってもOKです。各セットの反復回数は決め打ちせずに、できるだけ多く繰り返してください。セット数は3セットに増やしてもOKです。
ダンベルを使わずにスクワットの効果を高めるには?
自重スクワットでは物足りないと感じる場合には、ダンベルスクワットが効果的です。しかし「ダンベルが家にない」「出張などでジムに行けない日もある」という方も多いのではないでしょうか?
そんなときにおすすめなのが「VRTXバンド」です。
VRTXバンドは、1kgから91kgまで対応した7段階の強度設定があり、初心者〜上級者まで幅広く使える次世代フィットネスバンド。
スクワットにも対応しており、場所を選ばず、本格的な負荷でスクワットが可能です。自宅にダンベルがないときやジムに行く時間がないときでも、無理なく安全にスクワットを行う手段として活用できます。
【VRTXバンドの活用例】
VRTXバンド1本で、さまざまなスクワットトレーニングが可能です。下の動画では、6種類のスクワットを紹介していますので、ぜひご覧ください。

忙しい30〜50代にこそおすすめ。ジムに行けない日でも、自宅や出張先で本格トレーニングが可能。安全・快適に鍛えられる次世代フィットネスバンド「VRTX」
◉「VRTX BAND」が選ばれる理由
1. ジム級のトレーニングが自宅で可能:1kg〜91kgの7段階負荷で、筋肥大からリハビリまで対応。プロも納得のトレーニング効果。
2. 指導者が選ぶ信頼の品質: 米特許取得の特殊素材で長持ち&肌に優しい。日本グッドデザイン賞受賞の高品質が安心感を生む。300人以上のトレーナーが推奨。
3. 初心者でも安心のサポート体制:100本以上のトレーニング動画が揃っているから、迷わず使えてすぐに実感。
スクワットの効果を高めて理想の下半身を目指そう!
スクワットの効果を高めるには、基本のフォームを身に付けたうえで、目的に合ったトレーニング法で鍛えることが重要です。下半身の筋肥大を狙うなら「高負荷×中間回数」のスクワット、下半身の引き締めを狙うなら「低負荷×高回数」のスクワットを行いましょう。
スクワットは、下半身の筋肥大・引き締めを行うベストな種目です。ぜひ本記事を参考にしてスクワットの効果を高め、理想の下半身を目指してください!