コラム

股関節を柔らかくするストレッチ9選!やり方と効果を高めるポイント

股関節が硬くなると、体に様々な悪影響が及びます。症状が悪化すると歩行困難になる可能性もあるので、少しでも違和感や痛みを感じたら、早期に改善しておくことが大切です。

本記事では、股関節を柔らかくするストレッチのやり方と効果を高めるポイントを解説します。ぜひ参考にして、ストレッチで股関節の柔軟性を高めてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナーとしての経験は32年あります。 これまで、初心者~アスリート・ボディビルダーまで、 約2000人のボディメイクのお手伝いをさせていただきました。 現在は、栃木・茨城・埼玉を中心に活動し、 独自の「最大筋収縮トレーニング法」を用いて、 関節に優しい筋トレのやり方を指導しています。

股関節とは?

股関節とは、両脚の付け根に位置し、大腿骨と骨盤をつなぐ関節です。骨盤にあるお椀のような形をした寛骨臼(かんこつきゅう)に、大腿骨頭(だいたいこっとう)という球状の骨がはめ込まれた構造になっています。

つまり、股関節は可動性が高い「球関節」であり、様々な方向への動作が可能なのです。股関節の主な動きは次の6パターンです。

  • 股関節屈曲:脚を前方へ振り上げる動き

  • 股関節伸展:脚を後方へ振り上げる動き

  • 股関節内転:脚を伸ばしたまま内側に閉じる動き

  • 股関節外転:脚を伸ばしたまま外側に開く動き

  • 股関節内旋:脚を内側に向けてひねる動き

  • 股関節外旋:脚を外側に向けてひねる動き

股関節が硬くなる原因

現代人は、年齢に関係なく股関節が硬くなりやすいと言われています。ここでは、日常生活の中にある主な原因について解説しますので、参考にしてください。

1. 長時間のデスクワーク

デスクワーク中は、股関節の前側の筋肉は縮こまり、後ろ側や外側の筋肉は伸びています。この状態が長時間続くと、筋肉は柔軟性を失って硬くなり、デスクワークが終った後も、元に戻らなくなってしまうのです。

20代、30代の方であっても、長時間座りっぱなしの姿勢を続けていると、股関節が硬くなってくるので注意してください。

2. 運動不足

股関節周辺には、腸腰筋・大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋などがあり、これらの筋肉が協調して股関節の様々な動作を支えています。しかし、運動不足になると、股関節周辺の筋肉が衰えてきます。すると、股関節の柔軟性が低下し、可動域が狭くなってしまうのです。股関節の可動域が狭くなると、日常生活にも支障が出てきます。

3. 加齢

股関節は、加齢に伴い周辺の筋肉が衰えることで、自然に硬くなってきます。また、加齢によって股関節の軟骨が減少し、関節の摩擦が増加するため、痛みが生じやすくなります。

初期段階では、立ち上がるときや歩き始めるときに、股関節に軽い痛みを感じることが多いです。特に、40代から50代の女性に多く見られる症状なので、注意してください。 

股関節が硬いとどうなる?

股関節が硬くなると、体に様々な悪影響が及び、日常生活にも支障が出てきます。では、どのような症状が発生するのか、具体的に見ていきましょう。

1. 歩行機能が低下する

人間がスムーズに歩けるのは、股関節が「球関節」だからです。しかし、股関節が硬くなると、球関節としての可動性が低下し、歩行や走る動作がしづらくなります。特に、股関節内旋の可動域が狭くなると、骨盤が上手く回旋できず、推進力が低下してしまうのです。また、前にスムーズに進めず、歩行中に横ブレが起きやすくなります。

2. 骨盤がゆがむ

股関節と骨盤は密接な関係にあり、歯車のように連動しています。そのため、股関節が硬くなると、骨盤も影響を受けてゆがんでしまうのです。

骨盤のゆがみは、腰痛・膝痛・ガニ股・O脚・内臓機能の低下など、体に様々な悪影響を及ぼします。また、内臓が斜め下方向にずり落ち、下腹ぽっこりの原因にもなってしまうのです。

3. 血流が悪くなる

両脚の付け根周辺には太い血管が走っており、筋肉のポンプ作用によって、大量の血液が押し出されています。しかし、股関節が硬くなると、筋肉のポンプ作用が弱まり、血流が悪くなってしまうのです。すると、余分な脂肪や水分、老廃物が排出されにくくなり、下半身の脂肪太り・むくみ・冷え・セルライトなどが発生しやすくなります。

おすすめの股関節ストレッチ9選

それでは、おすすめの股関節ストレッチを紹介します。初心者でも無理なくできるストレッチをセレクトしていますので、まずは2〜3種目から始めていきましょう。

1. 座りながら行う股関節ストレッチ➀

【ターゲットの筋肉】内転筋(内ももの筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 血行が促進する

【やり方】

  1. 床に座り、左右の足裏を正面で合わせる
  2. 両手で足先を持ち、両膝を外側へ倒す
  3. 股関節が開きやすい位置まで上体を前傾させる
  4. 両手で膝を軽く押すようにしてもよい
  5. そのまま20~30秒キープ×2~3セット行う
2. 座りながら行う股関節ストレッチ②

【ターゲットの筋肉】内転筋(内ももの筋肉)、ハムストリングス(太もも裏側の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 股関節を伸展しやすくなる

  • 血行が促進する

【やり方】

  1. 床に座り、右脚を曲げ、左脚は伸ばしておく
  2. 上体を左側へ倒し、左手で左足の爪先をつかむ
  3. そのまま20~30秒キープする
  4. キープ中、左脚を伸ばしたままにしておく
  5. 左右交互に2~3セット行う
3. 座りながら行う股関節ストレッチ③

【ターゲットの筋肉】内転筋(内ももの筋肉)、ハムストリングス(太もも裏側の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 股関節を伸展しやすくなる

  • 血行が促進する

【やり方】

  1. 床に脚を伸ばして座り、大きく開く
  2. 両脚を伸ばしたまま、上体を前に倒す
  3. そのまま20~30秒キープ×2~3セット行う
  4. 上体を倒す深さは無理のない範囲でOK
4. 寝ながら行う股関節ストレッチ➀

【ターゲットの筋肉】大臀筋(お尻の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 骨盤のゆがみが改善する

【やり方】

  1. 両脚を伸ばし、床に仰向けに寝る
  2. 両膝を突き上げるように曲げ、両手で抱える
  3. 曲げた膝を胸の方に近づけるように引っ張る
  4. 頭と背中は床につけたままにしておく
  5. そのまま20~30秒キープ×2~3セット行う
5. 寝なから行う股関節ストレッチ②

【ターゲットの筋肉】大臀筋(お尻の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 骨盤のゆがみが改善する

【やり方】

  1. 両脚を伸ばし、床に仰向けに寝る
  2. 右膝を突き上げるように曲げ、両手で抱える
  3. 曲げた膝を胸の方に近づけるように引っ張る
  4. 頭と背中は床につけたままにしておく
  5. そのまま20~30秒キープする
  6. 左右交互に2~3セット行う
6. 寝ながら行う股関節ストレッチ③

【ターゲットの筋肉】内転筋(内ももの筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 血行が促進する

【やり方】

  1. 床に仰向けに寝る
  2. ガニ股になり、左右の足裏を合わせる
  3. 両膝を外側に倒し、股をできるだけ大きく開く
  4. そのまま20~30秒キープ×2~3セット行う
7. 立ちながら行う股関節ストレッチ➀

【ターゲットの筋肉】腸腰筋(腰から股関節にかけてついている筋肉)、大腿四頭筋(太もも表側の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 股関節を屈曲しやすくなる

  • 骨盤のゆがみが改善する

【やり方】

  1. 直立し、両脚を前後に大きく開く
  2. 前脚の膝が90度くらいになるまでお尻を落とす
  3. 目線を真っすぐ前に向け、上体は立てておく
  4. 後ろ脚は伸び、かかとが浮いた状態となる
  5. そのまま20~30秒キープする
  6. 左右交互に2~3セット行う
8. 立ちながら行う股関節ストレッチ②

【ターゲットの筋肉】腸腰筋(腰から股関節にかけてついている筋肉)、大腿四頭筋(太もも表側の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 股関節を屈曲しやすくなる

  • 骨盤のゆがみが改善する

【やり方】

  1. 足を前後に大きく開き、後ろ足の膝から下が床につくまでお尻を落とす
  2. 両手でバランスをとりながら、上体を前足の太ももにつける
  3. そのまま20~30秒キープする
  4. 左右交互に2~3セット繰り返す
9. 立ちながら行う股関節ストレッチ③

【ターゲットの筋肉】内転筋(内ももの筋肉)、ハムストリングス(太もも裏側の筋肉)

✅️【主なストレッチ効果】
  • 股関節の可動域が広がる

  • 股関節を伸展しやすくなる

  • 血行が促進する

【やり方】

  1. 直立し、両脚を左右に大きく開く
  2. 左脚を伸ばしたまま、右膝を曲げてお尻を落とす
  3. 目線を真っすぐ前に向け、上体は立てておく
  4. そのまま20~30秒キープする
  5. 左右交互に2~3セット行う

股関節ストレッチの効果を高めるポイント

股関節ストレッチの効果を高めるポイントを解説します。ストレッチ初心者の方は、次の4点を参考にし、2〜3ヶ月後を目標に取り組んでみてください。

1. 深呼吸をしながら行う

股関節のストレッチは、ゆっくり長く深呼吸をしながら行いましょう。ゆっくり長く呼吸することで、心身共にリラックスした状態となるため、筋肉の緊張が緩み、股関節をストレッチしやすくなるのです。また、血流量が増加し、筋肉がほぐれやすくなります。

2. 筋肉を温めてから行う

股関節のストレッチは、筋肉を温めてから行うと、血行が促進されるので効果的です。例えば、筋トレ後やお風呂上がりは筋温が高いのでおすすめです。筋肉が温まっていない場合には、その場で5分程度の足踏みをしてからストレッチに入ると良いでしょう。

3. 無理のない範囲で伸ばす

筋肉には、強く伸ばされると逆に縮もうとする力が強まる性質(伸張反射)があります。そのため、無理に伸ばそうとすると、逆に筋肉が伸びにくくなってしまうのです。また、可動域が広がり過ぎてしまい、筋肉や関節を痛める可能性もあります。

股関節のストレッチを行う際は、反動をつけず、ゆっくりした動きで無理のない範囲で伸ばしましょう。目安として、少し痛いけど気持ちよく感じる程度まで伸ばすのが効果的です。

4. できるだけ毎日行う

股関節のストレッチは、できるだけ毎日行うと効果的です。朝食前や入浴後など、毎日同じ時間帯にストレッチを行うと、習慣化しやすくなります。ストレッチは、一度に大きな効果を求めるのではなく、毎日少しずつ続けることが成功の秘訣です。

通常のストレッチでは物足りない場合は?

ストレッチは、器具を使わずに行うことができるトレーニングです。しかし、体がストレッチの刺激に慣れてくると、中には「徒手だと物足りない」「もっと強いストレッチ感を得たい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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VRTXマルチバンドは高い伸縮性を持つフィットネスアイテムで、7段階のループ形状×4種類の強度により、ストレッチから筋トレまで全て完結できます。股関節のストレッチにも対応しており、股関節周辺の筋肉に適度な負荷を与えることで、柔軟性の向上をサポートし、通常のストレッチ以上の効果を引き出してくれるでしょう。

【VRTXマルチハンドの使用例】
VRTXマルチバンドを使用したストレッチのやり方を紹介します。一般的なストレッチでは難しいポーズも、VRTXマルチバンドを使えば可能となります。また、体の末端をしっかり引き寄せて伸ばすことで、ストレッチ効果がより高まるのです。

下の動画では、上半身のストレッチ4種類と下半身のストレッチ4種目を紹介しています。

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股関節ストレッチで快適な毎日を送ろう!

股関節を柔らかくするにはストレッチが効果的です。ストレッチによって股関節の可動域が広がると、歩行・階段上り・しゃがむ動作などがラクになります。また、骨盤のゆがみが改善され、血流も良くなってきます。

股関節の違和感や痛みを感じたら、ストレッチで早期に改善することが大切です。ぜひ本記事を参考にして股関節ストレッチを行い、快適な毎日を送ってください!



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