股関節を柔らかくするには?ストレッチのやり方とプログラムの組み方
現代人は股関節が硬くなりやすいと言われています。股関節が硬くなると、歩行機能の低下や腰痛、O脚など、体に様々な悪影響が及ぶ可能性があるので注意が必要です。
本記事では、股関節を柔らかくするストレッチのやり方や、ストレッチプログラムの組み方などを解説します。股関節を柔らかくする方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
股関節が硬くなる原因は?
初めに、股関節か硬くなる原因について解説します。具体的には次の4つです。
1. 長時間のデスクワーク
デスクワーク中は、股関節の前側の筋肉は縮こまり、後ろ側や外側の筋肉は伸びています。この状態が長時間続くと、股関節まわりの筋肉は柔軟性を失って硬くなり、デスクワークが終った後も、元に戻りにくくなってしまうのです。
2. 慢性的な運動不足
運動不足が続くと、股関節まわりの筋肉が硬くなります。特に、普段あまり歩かない方は要注意です。筋肉は使われないと筋線維が縮み、血流が悪くなります。すると、筋肉の表面を覆っている筋膜が癒着し、硬くなってしまうのです。
3. 姿勢の乱れ
立っているときや座っているとき、歩いているときの姿勢も、股関節が硬くなる原因になります。例えば、背中が丸まった姿勢や片足に重心がかかった姿勢で歩いていると、股関節に偏った負荷がかかり、筋肉が過度に緊張してしまうのです。
4. 加齢の影響
関節の軟骨は、加齢によって磨り減りが進み、動かすたびに痛みを生じることがあります。すると、痛みを避けようとして運動量が低下し、徐々に筋肉が硬くなってしまうのです。股関節の軟骨は、体重を支えるため磨り減りやすいので、注意してください。
股関節を柔らかくするには?
股関節を柔らかくするには、股関節まわりの筋肉の柔軟性を高めなければなりません。そのためには、ストレッチが効果的です。
ストレッチによって股関節まわりの筋肉がほぐれると、股関節の可動域が広がります。また、血流が良くなり、酸素や栄養が筋肉にスムーズに運ばれるようになるため、筋肉が良好な状態を保ちやすくなるのです。
ストレッチのターゲットとなる5つの筋肉
股関節を柔らかくするには、股関節まわりの筋肉をターゲットにしたストレッチを行う必要があります。具体的には、次の5つの筋肉がターゲットです。
1. 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋とは、太ももの前側にある筋肉群であり、4種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を伸ばす「膝伸展」と、脚を上げる「股関節屈曲」です。
2. 内転筋(ないてんきん)
内転筋とは、太ももの内側にある筋肉群であり、6種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を内側に閉じる「股関節内転」と、脚を後方へ振る「股関節伸展」です。
3. ハムストリング
ハムストリングとは、太ももの後面にある筋肉群であり、4種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を曲げる「膝屈曲」と、脚を後方へ振る「股関節伸展」です。
4. 腸腰筋(ちょうようきん)
腸腰筋とは、上半身と下半身をつないでいる筋肉群であり、3種の筋肉で構成されています。主な働きは、脚を上げる「股関節屈曲」と、脚を後方へ振る「股関節伸展」です。
5. 大殿筋(だいでんきん)
大殿筋とは、お尻全体を覆っている筋肉です。主な働きは、脚を後方へ振る「股関節伸展」、脚を外側へ振る「股関節外転」、脚を外側へひねる「股関節外旋」です。
股関節を柔らかくするストレッチ7選
それでは、股関節を柔らかくするストレッチを紹介します。おすすめは次の7種目です。自分がやりやすそうな種目を選び、無理のない範囲で行ってみましょう。
股関節を柔らかくするストレッチ➀
【ターゲットの筋肉】大腿四頭筋
【やり方】
- 床に脚を伸ばして座る
- 手を体の後ろで床につき、上体を後方に少し倒す
- 片脚を外側に向けて曲げ、太ももとふくらはぎをつける
- そのまま20~30秒キープする
- 反対側も同様に行う
- 左右交互に2~3セット繰り返す
股関節を柔らかくするストレッチ②
【ターゲットの筋肉】内転筋
【やり方】
- 床に座り、左右の足裏を正面で合わせる
- 両手で足先を持ち、両膝を外側へ倒す
- 股関節が開きやすい位置まで上体を前傾させる
- 両手で膝を軽く押すようにしてもよい
- そのまま20~30秒キープする
- 2~3セット行う
股関節を柔らかくするストレッチ③
【ターゲットの筋肉】内転筋
【やり方】
- 床に仰向けに寝る
- ガニ股になり、左右の足裏を合わせる
- 両膝を外側に倒し、股をできるだけ大きく開く
- そのまま20~30秒キープする
- 2~3セット行う
股関節を柔らかくするストレッチ④
【ターゲットの筋肉】ハムストリング
【やり方】
- 片脚を折り込み、もう一方の脚は前方へ伸ばす
- 脚を伸ばしたまま、上体を前傾する
- 指先で伸ばした脚の爪先を触るイメージで
- 前傾角度は無理のない範囲でOK
- 前傾したまま20~30秒キープする
- 反対側も同様に行う
- 左右交互に2~3セット繰り返す
股関節を柔らかくするストレッチ⑤
【ターゲットの筋肉】ハムストリング
【やり方】
- 床に仰向けになり、脚を伸ばす
- 片脚を上げ、ふくらはぎ辺りに両手を添える
- 上げた脚を手前に軽く引っ張る
- 軽く引っ張りながら20~30秒キープする
- 反対側も同様に行う
- 左右交互に2~3セット繰り返す
股関節を柔らかくするストレッチ⑥
【ターゲットの筋肉】腸腰筋
【やり方】
- 足を前後に大きく開く
- 後ろ足の膝から下が床につくまでお尻を落とす
- 両手でバランスをとりながら、上体を前足の太ももにつける
- そのまま20~30秒キープする
- 左右交互に2~3セット繰り返す
股関節を柔らかくするストレッチ⑦
【ターゲットの筋肉】大殿筋
【やり方】
- 両脚を伸ばし、床に仰向けに寝る
- 両膝を突き上げるように曲げ、両手で抱える
- 曲げた膝を胸の方に近づけるように引っ張る
- そのまま20~30秒キープする
- 2~3セット行う
ストレッチプログラムの効果的な組み方
効果的なストレッチプログラムを組むためには、適切な種目数・頻度がポイントです。ここでは、初心者用のプログラムの組み方を解説しますので、参考にしてください。
1. 1日3~4種目を選択して行う
股関節を柔らかくするには、1日3〜4種目のストレッチを選択して行いましょう。日替わりで種目を入れ替えながら、ターゲットとなる5つの筋肉をバランス良くストレッチするのがポイント。体が慣れてきたら、1日の種目数を増やしてもOKです。
2. 週3回以上のペースで続ける
股関節を柔らかくするには、週3回以上のペースでストレッチを行うと効果的です。例えば、月・水・金の週3回。間隔が空き過ぎてしまうとストレッチ効果がなかなか定着しないので、なるべく頻度を多くしましょう。毎日行ってもOKです。
3. プログラムの組み方の例
では、股関節を柔らかくするストレッチのプログラム例を紹介します。初心者の方は、下記のプログラムで行うと、各筋肉を週2回ずつバランスよくストレッチできます。
曜日 |
ストレッチ種目 |
月曜日 |
・大腿四頭筋のストレッチ |
水曜日 |
・大腿四頭筋のストレッチ |
金曜日 |
・ハムストリングのストレッチ |
通常のストレッチでは物足りない場合は?
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【VRTXマルチハンドの使用例】
VRTXマルチバンドを使用したストレッチのやり方を紹介します。一般的なストレッチでは難しいポーズも、VRTXマルチバンドを使えば可能となります。また、体の末端をしっかり引き寄せて伸ばすことで、ストレッチ効果がより高まるのです。
下の動画では、上半身のストレッチ4種類と下半身のストレッチ4種目を紹介しています。
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ストレッチで股関節を柔らかくしよう!
股関節を柔らかくするにはストレッチが効果的です。ストレッチによって股関節まわりの筋肉がほぐれると、股関節の可動域が広がります。ターゲットの筋肉は、大腿四頭筋・内転筋・ハムストリング・腸腰筋・大殿筋です。
股関節が硬いと感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてストレッチを行い、股関節を柔らかくしてください。