コラム

ダンベルフライの効果的なやり方は?安全に高重量を扱う方法

ダンベルフライは、大胸筋に厚みをつけるのに有効な種目です。しかし、半円を描く独特のムーブメントであるため、フォームが難しいと感じている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ダンベルフライの効果的なやり方を解説します。安全に高重量を扱う方法をお伝えしますので、大胸筋の高度な発達を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナー歴34年。明治大学卒業後、セントラルスポーツにてトレーナーとして勤務。その後、パーソナルトレーナーとして独立。これまでに、初心者〜スポーツ選手まで2000名以上の筋トレやダイエット、コンディショニングを担当。また、医療機関での運動プログラムの作成・トレーニングの指導にも携わる。

ダンベルフライのメリット

ダンベルフライは、大胸筋を他の筋肉と分離してピンポイントで鍛えることができます。特に、最も筋量が多い大胸筋の中部を発達させ、大胸筋に厚みをつけるのに有効です。胸板が厚くなると、上半身全体を逞しく見せることができます。

また、ベンチに仰向けになり、軌道が不安定なダンベルを使用するので、バランスを取ろうとするだけで大胸筋が緊張します。そこに独特のサーキュラームーブメント(円運動)が加わるため、単位時間当たりの筋稼働率が高まり、大胸筋を効率良く鍛えられるのです。

ただし、ダンベルフライで効果を得るには、正しいフォームで行うことが必須です。特に初心者の方は、初めから重い重量を使ってはいけません。慣れるまでは軽い重量で行い、正しいフォーム作りを優先させましょう

ダンベルフライの効果的なやり方

それでは、ダンベルフライの効果的なやり方を解説します。まず、下の動画を見て、動作の基本的な流れを確認しましょう。そのうえで、効果的なやり方の解説を読み、動作のポイント・効きを良くするテクニックを掴んでください。

【スタート姿勢の作り方】

  1. 両手にダンベルを持ち、ベンチの端に座る
  2. ダンベルは膝の上に立てておく
  3. ベンチに横になりながら、腕を天井に向けて伸ばす
  4. ダンベルは手のひらが向き合うようにして持つ
  5. 胸を張り、肩は自然に下げておく
✅️【ダンベルの下ろし方】
  1. 息を吸いながら、ダンベルを外側に開くように下ろしていく

  2. ダンベルを下ろす際は、肘を軽く曲げておく

  3. ダンベルを下ろす深さは、上腕が水平になる位置まで

  4. ダンベルを下ろした位置では、グリップが肘よりも外側に来る

  5. ダンベルをコントロールしながら、2~3秒で下ろす

✅️【ダンベルの上げ方】
  1. 息を吐きながら、半円を描くようにダンベルを上げていく

  2. ダンベルを上げながら肘を伸ばしていく

  3. フィニッシュの直前で、両手の小指同士を近づけるように内側にひねる

  4. フィニッシュでは肘を伸ばし、上腕の付け根で胸を内側に締めつける

  5. そのまま2秒間キープし、キープ終了後に再び下ろしていく

ダンベルフライで肘を深く下ろすのはNG

ダンベルフライを行う際に、大胸筋のストレッチ感を強めようとして、肘を深く下ろし過ぎるのはNGです。確かに、肘を深く下ろすと大胸筋のストレッチ感は強まります。しかし、大胸筋の筋肥大には効果がなく、末端の腱や靭帯が刺激されるだけなのです

ダンベルフライで肘を深く下ろした位置では、大胸筋は伸展し、大きな力を発揮することができません。そのため、端っこの腱や靭帯が頑張って負荷を受けているのです。

ダンベルを深く下ろすと辛く感じるのは、筋力を発揮できない状態で負荷を受けているからであり、大胸筋が鍛えられているわけではないのです。

過度にストレッチされた状態で大きな負荷を受けてしまうと、ケガのリスクも高まります。筋力トレーニングにおいて、安全に大きな負荷を受けるには、筋肉の緊張が維持される範囲で可動させることが大切です

ダンベルフライで安全に高重量を扱うには

ダンベルフライで安全に高重量を扱うには、肘を深く下ろし過ぎないことが重要です。ダンベルを下ろす深さは、上腕が水平になる位置までにしましょう。あるいは、水平よりもほんの少しだけ深くなる位置までです。この程度の深さまでであれば、大胸筋のストレッチが必要以上に強まることはありませんので、無理なく安全に高重量を扱えます。

一般的には、肘を深く下ろした方が効きやすいと思われていますが、そこに固執している限り、大胸筋を最大限に発達させることはできませんので、注意してください。

ダンベルフライの重量・セット数・頻度

ダンベルフライの効果を高めるには、重量・セット数・頻度の設定も重要です。ここでは、初心者の方を対象に、効果的な設定方法を解説しますので、参考にしてください。

1. 重量の設定方法

ダンベルフライを行う際は、最大筋力の70%の負荷(15回できる重量)を目安にしましょう。最初の10回までは無理なくできて、後半の5回でキツイと感じる程度の重さです。そして、20回以上繰り返せるようになったら、少し重くして行いましょう。

2. セット数の設定方法

ダンベルフライのセット数は、2〜3セットを目安にしてください。1セット目はウォームアップとして軽い重量で慣らし、2セット目から最大筋力の70%で行うと、大胸筋を安全に刺激することができます。セット間のインターバルは1分程度を目安にしましょう。

3. 頻度の設定方法

ダンベルフライの頻度は、週2回のペースか効果的です。大胸筋の回復には、トレーニング後72〜96時間を要しますので、2〜3日おきに行うと良いでしょう。例えば、月・木や火・金の週2回です。

ただし、筋肉痛が残っている場合には、その日のトレーニングは休み、筋肉痛が治まってから行うようにしてください。

ベンチプレスとの組み合わせ方

ダンベルフライとベンチプレスを組み合わせる際には、先に「ダンベルフライ」を行い、その後で「ベンチプレス」を行うと効果的です

ダンベルフライでは大胸筋のみをピンポイントで刺激できますが、ベンチプレスでは大胸筋と上腕三頭筋が同時に刺激されます。したがって、先に「ダンベルフライ」で大胸筋だけを疲労させておき、その後で「ベンチプレス」を行った方が、大胸筋への刺激が強まり追い込みやすいのです。

特に、ベンチプレスを行うと、胸よりも先に腕が限界に達してしまう人は、ぜひ試してみてください。

【具体的なプログラム例】
  1. ダンベルフライ
    • 1セット目:軽い重量×15~20回(ウォームアップ)

    • 2セット目:重い重量×15~20回(メインセット)

    • 3セット目:重い重量×15~20回(メインセット)

  2. ベンチプレス
    • 1セット目:軽い重量×10~15回(ウォームアップ)

    • 2セット目:重い重量×10~15回(メインセット)

    • 3セット目:重い重量×10~15回(メインセット)

ダンベルフライで力をセーブせずに、全力を出し切りましょう。そして、ダンベルフライ終了後、できるだけ早くベンチプレスに移るようにしてください。ダンベルフライで大胸筋が疲労していれば、ベンチプレスの重量が軽くても追い込みやすくなります。

ダンベルがない場合はどうする?

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【VRTXバンドの活用例】
VRTXバンドで大胸筋トレーニングを行う方法を紹介します。下の動画では、胸板を厚くするためのトレーニングとして5種目を紹介していますので、ぜひご覧ください。

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ダンベルフライで理想的な大胸筋を作ろう!

ダンベルフライは、大胸筋をピンポイントで鍛えられる効果的な種目です。ダンベルフライを行うことで、大胸筋の厚みが増し、胸の谷間や輪郭も目立つようになってきます

ただし、効果を得るには正しいやり方で鍛えることが必須です。ぜひ本記事を参考にしてダンベルフライを行い、理想的な大胸筋を作り上げてください!



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