上腕二頭筋を鍛える際の最重要ポイント&筋トレメニュー7選
コラム

上腕二頭筋を鍛える際の最重要ポイント&筋トレメニュー7選

上腕二頭筋とは「力こぶ」の筋肉です。適切な方法で鍛えることで、高く盛り上がった力こぶが形成されます。

今回の記事では「上腕二頭筋」にスポットを当て、構造や働き・鍛える際の最重要ポイント・筋トレメニュー7選・初心者用のプログラム例などを解説します。上腕二頭筋を鍛えて逞しい力こぶを手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事を監修した人
大久保孝一
VRTX編集部 | パーソナルトレーナー・健康運動実践指導者

この記事を監修した人
大久保孝一|パーソナルトレーナー/健康運動実践指導者

トレーナー歴34年。明治大学卒業後、セントラルスポーツにてトレーナーとして勤務。その後、パーソナルトレーナーとして独立。これまでに、初心者〜スポーツ選手まで2000名以上の筋トレやダイエット、コンディショニングを担当。また、医療機関での運動プログラムの作成・トレーニングの指導にも携わる。

上腕二頭筋とは

上腕二頭筋とは「力こぶ」の筋肉であり、主に肘を曲げる働きをしています。名前が示す通り、2つの頭(長頭・短頭)を持っており、双方が収縮することで、力こぶが盛り上がるのです。

ただし、長頭は筋腹(筋肉の中央部)が長く、短頭は筋腹が短いため、長頭タイプか短頭タイプかによって、上腕二頭筋の形状に違いが出てきます。長頭タイプは全体的にボリュームのある筋肉がつきやすく、短頭タイプは高低差のある凸型の筋肉がつきやすい傾向があります

筋腹の長さ自体は遺伝的な要素が強いため変えられませんが、両者をバランス良く鍛えることで、それぞれの欠点を補いながら、より理想的な形状に近づけられるでしょう。「長頭」「短頭」の付着位置や特徴については下記の通りです。

1. 上腕二頭筋の「長頭」

上腕二頭筋の「長頭」は、力こぶの「外側」を走行している筋肉です。長頭は筋腹が長いため、発達すると上腕二頭筋全体が太くなり、力こぶの基本的な大きさ・盛り上がりが形成されます

上腕二頭筋の「長頭」を鍛えるには、基本種目の「バーベルカール」「ダンベルカール」に加え「ハンマーカール」などを行うと効果的です。

2. 上腕二頭筋の「短頭」

上腕二頭筋の「短頭」は、力こぶの「内側」を走行する筋肉です。短頭は筋腹が短いため、収縮すると上腕二頭筋にピーク(顕著な隆起)が形成され、力こぶがより高く盛り上がってきます

上腕二頭筋の「短頭」を鍛えるには、基本種目の「バーベルカール」「ダンベルカール」に加え「コンセントレーションカール」「プリチャーカール」などを行うと効果的です。

理想的な上腕二頭筋を目指すには、長頭の発達によって力こぶの基本的な盛り上がりを作り、短頭の発達によって力こぶのピークをより高くしていくことが求められます。

上腕二頭筋を鍛える際の最重要ポイント

上腕二頭筋を発達させるには、筋トレの原理を正しく理解するのが一番の近道です。基礎となる原理を知らずに筋トレを行っても、なかなか筋肉は発達しません。

筋肉は大きく「関節を曲げるための筋肉」と「関節を伸ばすための筋肉」に分けることができます。上腕二頭筋は「関節(肘)を曲げるための筋肉」です。よって、その点を理解した上で鍛えなければなりません。

では、上腕二頭筋を鍛える際の最重要ポイントを解説します。

1. 上腕二頭筋の最大筋収縮位置

上腕二頭筋は「関節(肘)を曲げるための筋肉」です。曲げるための筋肉は、曲げた位置が「最大筋収縮位置」です。最大筋収縮位置とは筋肉が最も収縮する位置であり、全可動域の中で筋肉の働きが最も活発化します。

重りを持って肘を曲げた位置でキープしていると、上腕二頭筋の中央部が膨らみ大きな負荷を受けているのがわかるでしょう。この状態こそが、最大筋収縮位置で負荷を受けている状態であり、この間、筋肉はしっかり負荷を受け止めようと全力で頑張っているのです。

逆に、肘を伸ばした位置でキープしても、端っこの腱やスジが頑張っているだけで、上腕二頭筋に負荷はかかりません。しかも、この状態は非常に危険であり、肘を痛めるリスクが高まります。

したがって、上腕二頭筋を効率的かつ安全に鍛えるためには、最大筋収縮位置でしっかりと負荷を受けることが最も重要なのです

2. 最大筋収縮位置で2~3秒キープ

上腕二頭筋の最大筋収縮位置でしっかりと負荷を受けるには、肘を曲げた状態で2〜3秒キープしましょう。肘を曲げて重りを最大筋収縮位置まで運んだら、すぐに折り返さず、負荷に耐えながら2〜3秒じっと耐えるのです。その間、意識は上腕二頭筋に集中させてください。

経験上、1秒では短すぎて負荷を十分に受け切れないと感じます。逆に、キープ時間が長いと最大筋収縮を持続できず、動作が無駄になってしまいます。したがって、最大筋収縮位置でのキープ時間は2〜3秒がベストです。

トップクラスのボディビルダーたちは、自ずとこうした理屈を体感しており、理に叶った独自のフォームで鍛えることで、最大筋収縮位置でより大きな負荷を受け止め、高く盛り上がった力こぶを作り上げているのです。

上腕二頭筋のベーシックメニュー2選

それでは、上腕二頭筋のベーシックメニューを紹介します。

初心者の方は、まずは基本種目である「バーベルカール」または「ダンベルカール」に絞り、最大筋収縮位置で大きな負荷を受ける感覚をつかむことが大切です。これらの種目を行うことで、長頭・短頭がバランス良く鍛えられ、上腕二頭筋の基本的な筋力・筋量を獲得できます。

1. バーベルカール

【ターゲット】上腕二頭筋全体
【効果】上腕二頭筋の基本的な筋力・筋量の獲得
【メリット】高重量を扱いやすい

【やり方】

  1. 手を腰幅程度に開いてバーベルを握り、直立する
  2. 足を肩幅程度に開き、バーベルを太ももの前で持つ
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、バーベルを上げていく
  4. バーベルを上げ切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
✅️【ポイント】
  • 腕を曲げながらアゴを引く
  • カールしながら肘を少し前に出す
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
✅️【使用重量・セット数】
  • 1セット目で10~15回が限界数となる重量で行う
  • 同一重量で2~3セット行う(インターバルは1~2分)
  • 2、3セット目は反復回数が減ってもOK
  • 1セット目で15回以上反復できたら重量を増やす
2. ダンベルカール

【ターゲット】上腕二頭筋全体
【効果】上腕二頭筋の基本的な筋力・筋量の獲得
【メリット】軽い重量から始められる

【やり方】

  1. 両手にダンベルを持ち、足を肩幅程度に開いて立つ
  2. 手のひらを正面に向け、やや肘を曲げた状態で構える
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、ダンベルを上げていく
  4. ダンベルを上げ切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
✅️【ポイント】
  • 腕を曲げながらアゴを引く
  • カールしながら肘を少し前に出す
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
✅️【使用重量・セット数】
  • 1セット目で10~15回が限界数となる重量で行う
  • 同一重量で2~3セット行う(インターバルは1~2分)
  • 2、3セット目は反復回数が減ってもOK
  • 1セット目で15回以上反復できたら重量を増やす

上腕二頭筋のアドバンスメニュー5選

続いて、上腕二頭筋のアドバンスメニューを紹介します。基本的な筋力・筋量が獲得できたら、ターゲットを「長頭」「短頭」に分け、より専門的な種目を行ってみましょう。

上腕二頭筋全体をより太くしたいなら「長頭」をターゲットにした種目、上腕二頭筋のピークをより高くしたいなら「短頭」をターゲットにした種目を加えると効果的です

1. ハンマーカール

【ターゲット】上腕二頭筋の「長頭」
【効果】上腕二頭筋全体を太くする
【メリット】前腕への刺激も強まる

【やり方】

  1. 親指を前にしてダンベルを持ち、直立する
  2. 足を肩幅程度に開き、脇を締めて腕を体側に引きつける
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、ダンベルを上げていく
  4. ダンベルを上げ切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
  6. 10~15回が限界となる重量で2~3セット行う
✅️【ポイント】
  • 親指側を強く握り込むようにする
  • 少し内側に向けて上げていく
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
2. コンセントレーションカール

【ターゲット】上腕二頭筋の「短頭」
【効果】上腕二頭筋のピークを高くする
【メリット】筋肉の収縮を意識しやすい

【やり方】

  1. 椅子やベンチに座り、肩幅より少し広めに足を開く
  2. 右手でダンベルを持ち、左手は左膝において支える
  3. 上体を前傾させ、右肘を太ももの内側に当てて固定する
  4. 息を吐きながら、ダンベルを胸に引き寄せる
  5. ダンベルを引き寄せた位置で2~3秒キープする
  6. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
  7. 10~15回が限界となる重量で2~3セット行う
✅️【ポイント】
  • 片腕ずつ行い意識を集中させる
  • 肘の位置を動かさずにカールする
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
3. プリチャーカール

【ターゲット】上腕二頭筋の「短頭」
【効果】上腕二頭筋のピークを高くする
【メリット】フォームを安定させやすい

【やり方】

  1. 片手でダンベルを持ち、インクラインベンチの後ろに立つ
  2. 背シートに二の腕の裏側をつけた状態で腕を伸ばす
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、ダンベルを上げる
  4. ダンベルを上げ切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
  6. 10~15回が限界となる重量で2~3セット行う
✅️【ポイント】
  • 片腕ずつ行い意識を集中させる
  • 小指を巻き込むようにカールする
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
4. インクラインダンベルカール

【ターゲット】上腕二頭筋の「短頭」
【効果】上腕二頭筋のピークを高くする
【メリット】軽い重量でも効かせやすい

【やり方】

  1. インクラインベンチを40〜60度に調節し、ダンベルを持って座る
  2. 背中をベンチにつけ、手のひらを正面へ向けるようにして腕を伸ばす
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、ダンベルを上げていく
  4. ダンベルを上げ切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
  6. 10~15回が限界となる重量で2~3セット行う
✅️【ポイント】
  • スタート時は腕が体側よりも後ろに位置する
  • ダンベルは少し内側に向けて上げていく
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く上げてゆっくり下ろす
  • 肘を伸ばし切る手前で切り返す
5. ケーブルカール

【ターゲット】上腕二頭筋全体
【効果】上腕二頭筋の基本的な筋力・筋量の獲得
【メリット】最大筋収縮位置で負荷を受けやすい

【やり方】

  1. バーを握り、ケーブルから少し離れた位置に立つ
  2. 肘は体側よりも少し前に出しておく
  3. 息を吐きながら腕を曲げ、バーを引き寄せる
  4. バーを引き切った位置で2~3秒キープする
  5. キープ終了後、息を吸いながらゆっくり元に戻す
  6. 10~15回が限界となる重量で2~3セット行う
✅️【ポイント】
  • ケーブルを引くほど負荷が大きくなる
  • 最大筋収縮位置で負荷が抜けにくい
  • 最大筋収縮位置で2~3秒キープ
  • 力強く引いてゆっくり戻す

初心者用の上腕二頭筋プログラム例

初心者が上腕二頭筋の筋トレを始める際は、初めの1〜2ヶ月は「バーベルカール」または「ダンベルカール」のみでOKです。頻度は週2〜3回が目安。

そして、筋力・筋量が向上してきたら、アドバンスメニューも取り入れて、更なる発達を目指しましょう。その際のプログラム例を、2パターン(週3回鍛える場合・週2回鍛える場合)に分けて紹介します。

1. 週3回鍛える場合

週3回鍛える場合には、上腕二頭筋全体を鍛えるダンベルカール・長頭を鍛えるハンマーカール・短頭を鍛えるコンセントレーションカールを組み合わせ、各種目を週2回ずつ行います。1日のボリュームは、2種目・4セット(1種目につき2セット)が適量です。

月曜日

➀ダンベルカール(全体)10~15回×2セット
②ハンマーカール(長頭)10~15回×2セット

水曜日

➀ハンマーカール(長頭)10~15回×2セット
②コンセントレーションカール(短頭)10~15回×2セット

金曜日

➀ダンベルカール(全体)10~15回×2セット
②コンセントレーションカール(短頭)10~15回×2セット

2. 週2回鍛える場合

週2回鍛える場合には、上腕二頭筋全体を鍛えるダンベルカール・長頭を鍛えるハンマーカール・短頭を鍛えるコンセントレーションカールを1日ですべて行います。ただし1日のボリュームが3種目・6セットに増えるので、筋トレ後に2〜3日の休みを入れます。

月曜日

➀ダンベルカール(全体)10~15回×2セット
②ハンマーカール(長頭)10~15回×2セット
③コンセントレーションカール(短頭)10~15回×2セット

木曜日

➀ダンベルカール(全体)10~15回×2セット
②ハンマーカール(長頭)10~15回×2セット
③コンセントレーションカール(短頭)10~15回×2セット

上腕二頭筋に関するよくある質問(Q&A)

初心者の方から多くいただく質問は、上腕二頭筋を鍛える際の「使用重量」「頻度」「効果が出るまでの期間」に関してです。ここでは、その中から代表的な質問を3つ取り上げ、Q&A方式で紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1. 初心者は何キロのダンベル(バーベル)から始めればいいですか?

平均的な筋力の男性であれば、ダンベル(片方)4〜5キロ・バーベル10〜12キロ、平均的な筋力の女性であれば、ダンベル(片方)2〜3キロ・バーベル5〜8キロが目安です。平均よりも筋力が低い場合には、これよりも低くなります。

2. 週1回の筋トレでも上腕二頭筋は太くなりますか?

週1回でも上腕二頭筋は太くなりますが、週2〜3回に比べて、筋肥大のスピードは遅くなります。初心者の場合、上腕二頭筋が回復するまでの時間は、筋トレ後48〜72時間とされています。したがって、週1回だと間隔が空き過ぎてしまうのです。

3. 上腕二頭筋を太くするには何ヶ月くらいかかりますか?

一般的には、上腕二頭筋が太くなるまでには2〜3ヶ月かかります。ただし、もともと腕が細く筋量が少ない方だと、もっと長くかかるでしょう。上腕二頭筋を太くするには、まず筋力を向上させなければなりません。筋力が向上していれば、その後から太くなってきます。

ダンベルがないとき、上腕二頭筋の筋トレはどうする?

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上腕二頭筋を効果的・効率的に鍛えよう!

上腕二頭筋を発達させるには、筋トレの原理を正しく理解するのが一番の近道です。上腕二頭筋は「関節(肘)を曲げるための筋肉」であり、肘を曲げた位置で最大収縮し、筋肉の働きが活発化します。よって、この「最大筋収縮位置」で2〜3秒キープすることが、上腕二頭筋を発達させるための最重要ポイントになるのです。

高く盛り上がった力こぶを手に入れたい方は、本記事で紹介した全7種目の中からレベルに応じて種目を選択し、最大筋収縮位置でのキープを取り入れながら、上腕二頭筋を効果的・効率的に鍛えてください!



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